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修道院の中で 3 ページ20

さらに右の小部屋に進む。

「あなたは、このマリアさんと同じ樽で流されてきた人ですね……」

本を読んでいる人が2人いた。
1人は、こう言った人。
もう1人は……。

「マリア!」

「ああ、気が付かれましたのね!
本当に良かったですわ!
兄の願いを聞き入れ、私を連れて逃げてくれてありがとうございました。
その兄は、もう生きてはいないでしょうけれど……。
私たちが無事に逃げ延びたことを知ったら、兄はどれだけ喜ぶのでしょう。
私は、兄の分まで生きます。
生き抜いてみます!」

最後は涙声だった。
でも、はっきりとした決意が言葉に現れていた。

……そうだ。
僕も、お父さんの分まで生きるのだ。
そして、お母さんを捜し、必ずやゲマを倒す。
もう『復讐する』とは言わない。
お父さんは、そんなことを望んでいなかった。
僕に頼んだのは、お母さんを見つけ出すことだ。
その為に、生きよう。

建物から外に出ると、そこには……。

「ヘンリー!」

彼も生きていたーー

「やあ、ヨッシー。
やっと気が付いたな」

「ヘンリーは、着替えなかったの?」

ーー奴 隷服のままで。

「そういや、お前は着替えを持っていたな。
俺は別にこのままでもいいからな。
……さて、これからどうする?」

「お母さんとゲマを捜す、旅に出たい」

今の気持ちを言った。

「そうだな、お前には母親を捜すっていう目的があったな。
それに、父親の敵討ちもか……」

「正確には“敵討ち”じゃないけど……」

小声で訂正した。

「……なあ、その旅に俺も付き合わせてくれないか?」

「もちろん!」

仲間は1人でも多いほうが良い。
快く受け入れた。

「よし、そうと決まったら、早速旅に出よう!」

「うん!」

「今、出かけるって言ってくるから、お前はここで待っていろよ!」

「わかった!」

ヘンリーが、建物の中に消えた。

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チョコボスライムヨッシーピクミン(プロフ) - 日波輪廻さん» コメントありがとうございます!! 高評価もありがとうございます!!! そう言っていただき嬉しいです!! (2017年2月19日 12時) (レス) id: ecfbb83cdb (このIDを非表示/違反報告)
日波輪廻(プロフ) - 読みました!ドラクエ私も好きです!とても面白かったです!星も一番右を押させていただきました! (2017年2月19日 10時) (レス) id: 2dbf9d3e38 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チョコボスライムヨッシーピクミン(スラヨシ) | 作者ホームページ:http://dqpikuminnovels.blog.fc2.com/  
作成日時:2014年7月26日 18時

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