ヨシュアの未来 6 ページ16
「……1つ気になることがあります。
伺ってもよろしいでしょうか?」
「なんだ?」
「どうして私に、これからの予定を話すのですか?」
「わからない明日に怯えるよりは、わかり切った未来に
……せめてもの情けだ、お前にはこれまでで一番長生きさせてやる。
どうだ?」
「つまり、一番苦しみが長い、と?」
「わかっているな。
それと、尋問の時に最後の肉を与えるから、きちんと食べろよ?」
「……えぇ?」
「あの時、樽に身体を入れることは出来たんだが、地面に落ちた肉や脂肪はどうすることも出来なかった。
樽入れ係が『あとはお任せします』と言い出してね。
だから、どうしたと思う?」
「見当もつきませんが……?」
「水洗いをして、火で焼いて食べたのさ」
「その行為は……!」
「ああ、わかっている。
なんとも言えない甘みがあって美味かった。
だから、お前にも味わってもらいたくてね。
生憎火がないので、生で食べることになるが……。
まあ自分の肉を自分で食べるから、大丈夫そうだな」
「そんなこと……出来る訳がありません!」
「肉を食べるまで、生き続けなければならないぞ?」
「でも……!」
「おそらく、あまりにもお前が肉を食べるのが遅いと、食べる為の筋肉や骨、また手や喉の傷が増えて食べ辛くなると思うが……。
それでもいいなら、躊躇っても問題はない」
「しかし……!」
「最後には、お前の肉は全部私と鞭男、それと周りの奴 隷たちの食糧となるぞ!
奴 隷たちには、『獣の肉』とでも言っておけばいいな……」
「なんですと……!?」
「あの時の女の肉は、甘かったからな……。
お前はどうなんだろうね?」
「さあ?
知りたくもありませんよ」
「……全ては、明日だ!
それまで、自分の肉を食べる決意をしておけよ!」
「はい……」
ヨシュアの背中を力強く叩くと、兵士長は彼を引っ立てていく。
「兄さん!」
樽の壁を叩き、そう叫ぶマリア。
その声は、届いただろうか。
……と、ヨシュアが、足を止めてこちらを見た。
しかしそれは一瞬。
兵士長に急かされ、また歩き出した。
「兄さん……」
俯くマリア。
慰めの言葉が見つからない。
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チョコボスライムヨッシーピクミン(プロフ) - 日波輪廻さん» コメントありがとうございます!! 高評価もありがとうございます!!! そう言っていただき嬉しいです!! (2017年2月19日 12時) (レス) id: ecfbb83cdb (このIDを非表示/違反報告)
日波輪廻(プロフ) - 読みました!ドラクエ私も好きです!とても面白かったです!星も一番右を押させていただきました! (2017年2月19日 10時) (レス) id: 2dbf9d3e38 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:チョコボスライムヨッシーピクミン(スラヨシ) | 作者ホームページ:http://dqpikuminnovels.blog.fc2.com/
作成日時:2014年7月26日 18時