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BALL80 ページ35

ぽわぽわの熱くなった顔を冷ましながら、ガチャっとドアを開けて小湊の部屋に入る。

ベッドの中の小湊を覗いてみると、すぅ…すぅ…と汗をかきながら寝ていた。


「…暑さと疲れのせいか。」と、ココ最近ハードだった練習を思い出す。

小湊は、人一倍努力家だ。
それはプレイを見ていても分かる。

それに加えて受験という大きな試練も精神に負担をかけていた。


さらっ…と春市とは違う少し硬い髪を撫でながら、「…亮さん。」と小さく名前を呼ぶ。

無理はしないで欲しい。
それが本音だけど、きっと小湊はそんな言葉だけで止められない。


「はぁ…」と小さくため息をついて手を離そうとする。

すると、しっかりガシッと手首を掴まれた。



「っえ。」

「人が黙ってると随分可愛いことすんじゃん。」

「ちょ、起きてたんですか?!」

「あー…大きい声頭に響くからやめてようるさいな。」

「あ、すみません…。」

「で?オレンジジュースは?」

「えぇっと、はい。従順な犬である私が買ってきました。」

「宜しい。
…そうやってお前は俺にだけ尻尾振ってればいいよ。」



起きていたらしい小湊は、ふふんと得意げに満足そうな顔をすると、缶から移したコップをゴクッと飲み始めた。

「なんですかそれ。」と言いたくなるような発言だが、今は流してあげよう。

それに、小湊の意見を素直に聞いて動くという点に関してはあながち間違いでもない。


その間に 桶にかけておいたタオルを絞って、汗でベトベトしているであろう小湊の首に手を伸ばした。

ぴくっと体が揺れて、珍しくマヌケた表情でAの方を見る小湊。









「…え、何。セクハラ?」


「人の親切を何て言い方するんですか。汗かいてるでしょ?それ拭くから上脱いで下さい。」


「ねぇ馬鹿なの?」


「ばっ、バカってなんですかバカって!!」





小さい頃から隣に郁也という男が居るAにとって、
男の裸なんぞ破廉恥でもなんでもないのである。

.

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み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - 諸行無常系女子さん» ありがとうございます〜!小湊兄弟ホント推せますよねっ…!! (2019年3月24日 2時) (レス) id: 8c1d057699 (このIDを非表示/違反報告)
諸行無常系女子 - すごく面白いです!楽しく読ませてもらってます!春市くん可愛すぎて尊いです!!これからも頑張ってください!(*≧∀≦*) (2019年3月22日 13時) (レス) id: 30d23c8fcb (このIDを非表示/違反報告)
- あわわ!お返事頂けるとはっ!! 二遊間良いですよね!!私も推しコンビです^^* これからも読みます\(^o^)/ (2019年2月1日 1時) (レス) id: 3e32dfd06e (このIDを非表示/違反報告)
み ゅ ー ぽ む 。(プロフ) - 南さん» ひぇえ!ありがとうございます!!そんな感想言ってくださるだけで、書く気力が上がりますっ…(涙) 私も二遊間好きなので、ついつい出しすぎてしまいます笑 良ければこれからも読んであげてください! (2019年1月27日 1時) (レス) id: 8c1d057699 (このIDを非表示/違反報告)
- めっちゃ面白いです!!亮さん推しなので、胸を貸してくれるシーンで萌えました笑 更新待ってます! (2019年1月26日 18時) (レス) id: 3e32dfd06e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みゅーぽむ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年1月17日 17時

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