【◇A】青心寮在住の引きこもり、その二。【逆ハー】

BALL66 ページ21

ぐぐぐっ…と背中を押す。
｢たーおーれーろー！｣と体重をかけるAに、｢いででっ…ちょ、痛いです！！｣と悶える沢村。

沢村もAも全く意識しているようには見えない。

というか沢村に関しては、割と抱きつかれているからか胸というものにすら気づいていない気がする。

何せアホだから。
そう、アホだから。

咄嗟に｢お、俺やるからA休んでていいぞ。｣と御幸が言うが、｢え”っ、みゆっ、一也先輩は結構です…｣と丁寧に沢村に断られている。

ﾌﾞﾁｯ…と青筋を立てる倉持と御幸。



｢次 足ー。寝転がれ。｣

沢｢うぃーっす。んっしょと…。｣

｢ピーンって伸ばして。｣

沢｢あい。｣

｢よーし…どぉりゃぁぁぁ！！｣

沢｢あ”っだだだ！！ちょ、勢いつけすぎですよ！！｣

｢うるせぇ頼んだのは栄純だろ！！｣

沢｢っァ”ァ”ァ”！！｣



そう言ってぐぃぃ…っと押す。

これはただのストレッチ。
そう、ただのストレッチだ。

だが、今の体勢は完全にいかがわしい事をしている時の体勢なのである。

二人が動けば動くほどそういうふうにしか見えなくなってくる。


とうとう限界が来て、｢おいAサン。｣｢栄純クンコチラヘ。｣と倉持と御幸に離された。

｢え、何。｣｢一也先輩なにそんなニコニコしてんスか…｣と不気味がる2人。









倉｢いいかA。人前でマッサージなんて死んでもすんじゃねぇぞ。｣


｢は？？｣


御｢いいかさわ…栄純、もうお前マッサージ禁止。｣


沢｢はい？？｣





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