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向かい側に座っていたジョングクは泣いた私を見て げ、という顔をして、それでもやっぱり隣まで来て、何も言わずに優しく肩を抱いてくれる。
EW「A、泣くこと無いよ。お前が悪いんじゃない。俺には気持ち分かるよ」
ウヌも、ミンギュも、泣くな泣くなと宥めてくれる。優しいな。
MG「だって、メンバーっていうだけで難しいことも多いよ。絶対的に信頼してるけど、それとこれとは別でさ。近いからこそ、言いにくいことだってある」
EW「そうだよ。特に個人の仕事の話なんて、もしかしたら向こうは別になんとも思ってないのかもしれないけど、なんとなく言えない時もある。自分からも勿論伝えるけど、マネから話行った後の方が良いかなとか、打算的にもなるし」
これは、グループとして活動する人間の宿命なのかもしれない。
家族のようだと形容されるほどに心を許しているけど、家族とはやっぱりちょっと違う。
同じ夢を達成する仲間としてそれよりもずっと本音でぶつかる場面もあって、でもやっぱりどうしてもどこか気遣いが必要な他人同士。
そして何よりも、グループという枠組みから外れれば、お互いが同じ夢を追いかけるライバル同士でもある。
当たり前だけど、仲が良いからって皆が皆同じだけの仕事や人気を得られる訳ではない。プロとして生き残りをかけた、かなりシビアな世界。
どこのグループも一緒。近さと遠さの混在する距離感には、特有の難しさがあって。
『でもジェヒョンは…… 私の恋人なのに』
だけど、私にとってのジェヒョンは、それだけじゃない。
家族でもメンバーでもない、もっと特別な人。
『たまに、分からなくなる。私はジェヒョンに何を求めてるんだろうって。
私達、あのままただの仲の良いメンバーで、親友で、ちょっとだけソムみたいな感じでも良かったんだよ。ていうかなんなら、その方が皆のためだったかもしれない。
それでもお互いにとって もっと特別な存在でありたいから恋人になったはずなのに、結局私にとって "メンバー" であるっていう事実は変わらなくて、そのせいで、せっかくのソロデビューのことも本当は誰よりも先に伝えたいのに、なんだか言えなくて』
皆に支えてもらって、やっと恋人同士になれた。
迷惑も心配もたくさんかけて、リスクも高くて。それなのに私達の気持ちだけを尊重して、許されない関係でも見守ってくれた。
そんな奇跡みたいに大切な「恋人」の称号を、私自身が裏切るようで。
ほんと、ダメダメだ。
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ゆゆ(プロフ) - 塩水さん» コメントありがとうございます！熱心に読んで頂いているのが伝わってきて、私の方が素晴らしい読者さまに届いて嬉しく思います。これからもご期待に応えられるよう頑張って更新するので、引き続きご愛読頂けると嬉しいです！ (2021年3月5日 17時) (
レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - お話を読み返すほど作品に対する熱情が伝わってきて、こんな素晴らしい作者さんが書く、素晴らしい作品に出会えてよかった、と思いました。初めてのコメントで拙い文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただけると幸いです!長文失礼致しました! (2021年3月5日 17時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
塩水(プロフ) - こんばんは。いつも紅一点シリーズ楽しませて頂いております!その場や人の細やかな心情を表現する文章は勿論、紅一点という題材を元にK-POP界の様々な問題を取り上げてストーリーに練りこんだこの作品が大好きです! (2021年3月5日 17時) (レス) id: ca8e68c7c0 (このIDを非表示/違反報告)
なおてぃん(プロフ) - ゆゆさん» 禁句は笑いました（笑）これからもこのお話の中のジェヒョン達がどのように幸せを掴んでいくのか見守らせてください(^^)応援しています！！ (2021年2月24日 16時) (レス) id: 600e5004d6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - なおてぃんさん» 温かいコメントありがとうございます。さらに好きになっただなんて、一番の褒め言葉です……！正直私もジェってこんなに優しくない気もしますが(禁句)笑、このお話の中では彼女に出会って過ごす日々が彼をこうしたのだと思います。これからも応援よろしくお願いします！ (2021年2月22日 13時) (レス) id: e6590da59e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2020年12月30日 1時
