今日もあなたが好きでした。(Yuri)

新しい未来 ページ48

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20××年11月30日…







”本日は今年で15周年を迎える人気アイドルの…”










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営業の外回り中。

大型ビジョンで芸能ニュースが流れてふと立ち止まる。








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“にしても彼らの勢いは止まりませんねぇ”

“いつでもフレッシュな彼らですが…”







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どうやら、今人気のアイドルグループの特集らしく。








いつもならスルーするはずなのに、

今日ばかりは何故か足が止まった。







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「興味、あるんですか?」

「えっ…」








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そんな時、ふと誰かに話しかけられて

思わずそちらを見る。








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低い身長とアルトの声。

黒いキャップを深く被って、顔は全く見えない。







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だけど、何故か嫌な気はしなくて

私は、小さく頷いた。








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「今人気のアイドルみたいですよ。」

「みたい、ですね。」








「気になります?」

「少し…」








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なんだか誘導されてるみたいで

ついつい答えてしまう。








その人は、ほっと安心したように息を吐き

帽子の影から小さく笑みを浮かべた。







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「なら、応援してくださいな。

僕、そのメンバーなんで。」








「えっ…」

「あ、そろそろ行かないと…」








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思わぬ発言に、聞き返そうとするけど、








その人は時間を確認するなり、

忙しなくその場からいなくなろうとする。







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「あ、僕、知念と言います。」

「ちねん、さん…?」








「ふふ、うん。」








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だからよろしくね。








そう言って、迎えに来たであろう車に乗り込んだ

知念…さん。








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私はその名前を聞いて

何故かぽかぽかと暖かい気持ちになっちゃって。







もう一度…

そのモニターに目を向けた。







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「カッコいい…かも?」







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応援してみようかな。

ちょっとだけ興味が湧いて、私はまた仕事に戻った…







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“彼らの名前は、Hey!Say!JUMP です“








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今日もあなたが好きでした。

End.








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