約束 ページ47
***
新しい選択肢が出来るよ。
.
知念さんと、私をそれぞれ見て
時の番人が言ってくれる。
だけど…
.
「協力者って…
何で、やまださんの名前が出てきて…」
侑李「正確に言えば、“僕”の協力者。」
.
ムスッと顔を顰めて知念さんが答える。
でも、本気で怒ってる感じではなく、
どこか嬉しそうに見えて…
.
侑李「身に覚えのないタイムリープ…
つまり、きみが過去を変えようとした時。
りょうすけには事情を全部話して
協力してもらったの。」
.
なるほどと、知念さんの言葉に納得した。
だからあの時、やまださんは
“久しぶりの公演”って言ったんだ…
.
慧「で、どうする?」
侑李「…質問していい?」
.
時の番人が口角を上げて、
どうぞ?と知念さんを促す。
.
侑李「HSJが無くなるのは、避けられないこと?」
慧「もちろん。」
侑李「新しい未来は作れるってこと?」
慧「それも、もちろん。」
侑李「…そっか。」
.
知念さんの口調が弱くなる。
だけど、眼差しは変わらないままで
最後に、ふっと柔らかく笑う。
.
侑李「なら、僕は大丈夫。」
慧「Aちゃんは？」
「…っ、私は…」
.
一瞬だけ、迷った。
私は、HSJを…
知念さんを応援していたことを無かったことにされる。
.
だけど、知念さんは“大丈夫”って言った。
“新しい未来”が作れるから。
だから…
.
「私も、大丈夫です。」
.
私は、私の好きな人。
憧れの人を信じよう。
.
慧「わっかりましたぁ。」
.
こんな状況にも関わらず
あくまで明るく声を上げる時の番人。
だけど、私たちはもう、それに呆れたりしないで
素直に笑っていた。
.
慧「じゃ、俺が三つ数えたらきみたちは“現在”に戻って
タイムリープしたことを忘れるよ?」
.
そう言って、時の番人はゆっくり数を数えた。
.
一つ…
侑李「…A。」
「は、はい。」
.
二つ…
侑李「また僕のこと、応援してよ。」
「えっ…」
.
三つ…
侑李「今度は、HSJよりもっと素敵なグループで
Aが見つけてくれるよう頑張るから。」
***
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Ahr(プロフ) - 本当にめちゃくちゃ感動しました…！！素敵なお話ありがとうございます^ ^ (2022年7月5日 22時) (
レス) @page49 id: bfc2ddf8fe (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - まーさん» 初コメントありがとうございます!感動してくださってこちらこそ嬉しいです（；＿；）素敵なコメントありがとうございます! (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - はるかさん» こちらこそ、今年もお付き合いいただきありがとうございます!来年、、時間作ればまた作らせていただきます( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - いくさん» こちらこそコメントありがとうございます \(( °ω° ))/ このお話で感動してくださったようで嬉しいです! (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まー(プロフ) - 初コメント失礼します。描写が具体的で、すっごく引き込まれました！でも、最後に近づくにつれて涙が込み上げて来て、、、 面白かったし、めっちゃ泣きました！ほんとうに、良い作品、ありがとうございます！ (2021年12月3日 17時) (レス) @page45 id: 2c3bd810a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも
| 作成日時：2021年11月21日 7時
