忠犬 ページ32
***
侑李「ちょっとコンビニ寄ってもいい?」
「は、はい!」
.
いつものように半歩前を歩く知念さん。
帽子を深く被り直して入ろうとする知念さんに
私は慌てて後を追う。
.
侑李「あ、いいよすぐ終わるから。」
「いえ!ちゃんとついて行きます!」
.
さっき、有岡さんにちゃんと護れって言われた。
そんなことを言ってくれたのは初めてだった。
.
私の目的は、知念さんを護ること。
それに当日までもう日付はなくて
いつ事故が起きてもおかしくない。
.
だから何が何でも知念さんから離れないように…
いつ起きてもいいように
目を離さないようにしないといけない…
…のに。
.
侑李「やめといた方がいいよ…?」
.
何故か珍しく、知念さんが断る。
いつもなら、どうぞって言ってくれるのに。
だけど…
.
「いえ、お供します!」
侑李「お供って、なんか犬みたい。忠犬ハチ公。」
「に、人間です!ちゃんとした!」
侑李「あらそうなの?」
.
キョトンと小首を傾げて本気で疑うような目に
私は慌てて訂正を入れる。
だけど知念さんは何が面白いのやら、
ずっと口角を上げて笑っていて。
.
侑李「じゃあ、男のたしなみ…買うけどいいの?」
「はいっ……ん?」
.
何気無しにさらりと放つ言葉に私もつい頷くけど、
はっ、と気付く。
.
「たしっ…たしなみって…たしっ!?」
侑李「そう。たしなみ。もっといえばコン…」
「ス、ストーップ!」
.
最後まで言おうとする知念さんの口を
慌てて止める。
やめてください。
何を…そんな可愛いお顔で言ってるんですか…
.
確かに、その…たしなみは必要だし、
知念さんも男の人だから当たり前…だけども……
***
142人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ahr(プロフ) - 本当にめちゃくちゃ感動しました…!!素敵なお話ありがとうございます^ ^ (2022年7月5日 22時) (レス) @page49 id: bfc2ddf8fe (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - まーさん» 初コメントありがとうございます!感動してくださってこちらこそ嬉しいです(;_;)素敵なコメントありがとうございます! (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - はるかさん» こちらこそ、今年もお付き合いいただきありがとうございます!来年、、時間作ればまた作らせていただきます( ´ ▽ ` )ノ (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - いくさん» こちらこそコメントありがとうございます \(( °ω° ))/ このお話で感動してくださったようで嬉しいです! (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まー(プロフ) - 初コメント失礼します。描写が具体的で、すっごく引き込まれました!でも、最後に近づくにつれて涙が込み上げて来て、、、 面白かったし、めっちゃ泣きました!ほんとうに、良い作品、ありがとうございます! (2021年12月3日 17時) (レス) @page45 id: 2c3bd810a5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まりも | 作成日時:2021年11月21日 7時