＊3日目 ページ15
***
「知念さん…一つお聞きしてもいいですか?」
侑李「ん…?」
.
広い一室。
パソコンを広げて椅子に座ってる知念さんは
片方だけイヤホンをして、何?と聞いてくる。
.
「私…ここに来ても良かったんでしょうか?」
侑李「というと?」
.
辺りをキョロキョロ見渡して
再び知念さんに目を向ける。
.
高そうなソファとふかふかのカーペット。
私はそれらに触れないよう注意を払って
端っこの方で小さく縮こまる。
.
「なんで私、知念さんの家に
連れて来られたんですか…?」
.
本当なら私がいるのはビジネスホテルのはず。
なのにどうして今、こんな広いマンションの一室…
しかも知念さんの部屋にいるのだろう…
.
侑李「何でって、学生さんをホテルに
住まわせるわけにはいかないでしょう?」
「いや、でも…!」
.
何当たり前のこと聞いてるんだと
口の中で舌をつつく知念さん。
.
確かに知念さんの言う通り、私は“今”学生だ。
でも本当はちゃんとした社会人だし、
10日間ホテルで過ごしても何の問題もない。
それに…
.
「私、知念さんのファンです!
週刊誌にでも撮られたりしたら…!」
侑李「でも今は僕のマネージャーだから問題ないよね?」
「うっ…」
.
私の訴えに正論で返す知念さん。
そう言われたら何も言い返せない。
.
確かにそう、だけど…
ほら、今の私学生だし。
週刊誌に撮られたらHSJの人気だって…
.
侑李「それに護りたいんでしょう?僕のこと。」
「ひぅっ…!」
.
下から覗き込むように小首を傾げる知念さん。
小さく口角を上げてアヒル口を作る知念さんに
思わず悶えそうになる。
.
長い睫毛と小さなあひる口。
こんな近くで憧れの人の顔を拝めるなんて、
いつかきっとバチが当たる。
.
私はにやにやしてる口角を何とか隠して。
そんな私を見て、知念さんが口を開こうとした、
その時…
.
ガチャガチャ…
「へ…」
.
突然、家の鍵を開ける音がして
.
「ちぃー、いるー?」
.
鍵を開けたその人は、まるで自分の家のように、
知念さんの家に上がり込んできた。
***
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Ahr(プロフ) - 本当にめちゃくちゃ感動しました…！！素敵なお話ありがとうございます^ ^ (2022年7月5日 22時) (
レス) @page49 id: bfc2ddf8fe (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - まーさん» 初コメントありがとうございます!感動してくださってこちらこそ嬉しいです（；＿；）素敵なコメントありがとうございます! (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - はるかさん» こちらこそ、今年もお付き合いいただきありがとうございます!来年、、時間作ればまた作らせていただきます( ´ ▽ ` )ﾉ (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まりも(プロフ) - いくさん» こちらこそコメントありがとうございます \(( °ω° ))/ このお話で感動してくださったようで嬉しいです! (2021年12月13日 23時) (レス) id: 9a2317564f (このIDを非表示/違反報告)
まー(プロフ) - 初コメント失礼します。描写が具体的で、すっごく引き込まれました！でも、最後に近づくにつれて涙が込み上げて来て、、、 面白かったし、めっちゃ泣きました！ほんとうに、良い作品、ありがとうございます！ (2021年12月3日 17時) (レス) @page45 id: 2c3bd810a5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりも
| 作成日時：2021年11月21日 7時
