警備員2 ページ8
家についてすぐ
鳴り響いた着信音。
飛び付くように携帯をとり
着信相手も見ないまま耳に当てた。
大貴『もしもし?ごめん今帰ってきた』
A「うん、お疲れさま」
帰ってきたということは
仕事が入ったわけではないらしい。
大貴『約束してたのに急にごめんね』
A「何があったの?」
大貴『今日家出た時に、うちの警備員いるじゃん?あの人が教えてくれたんだけど』
大貴のマンションの入り口の警備員さん。
私も通ううちに顔見知りとなり
挨拶を交わしている人だ。
あの人は信用できるから、って
私と大貴との関係も知っている
唯一の外部の人でもある。
大貴『うちのマンションに住んでる女優さんが今、記者に目つけられてて、マンションにカメラ張ってるらしいんだよね』
A「記者……」
"スキャンダル"という言葉が頭をよぎり
ドクン、と心臓が騒いだ。
大貴『俺が同じマンションってバレてるかもしれないし、A出入りしてるの見つかったらヤバイなって思って』
A「そ、だよね。教えてくれた警備員さんに感謝だよ」
大貴『だよな〜。仲良くなってて良かったよ』
大貴の人懐っこさのお陰で
仲良くなっていた警備員さんは
思わぬカタチで私達を助けてくれた。
A「記者張ってるってことは何ヵ月かそっち行かない方がいいね」
大貴『だな。まぁ、どうせ俺もあんま家帰る時間ないんだけどさ』
A「体調崩さないように頑張ってね」
本当は直接伝えるつもりだった激励を
仕方ないので電話越しで言った。
大貴『あー、やっぱAに会わないと頑張れそうにない〜』
A「もう、何言ってるの」
そんなこと言われたら
私だって我慢できなくなるじゃない。
大貴『今からそっち行ってもいい?』
A「今からって……明日朝早いんでしょ?」
チラッと時計を見ると20時過ぎ。
大貴の家からここまでは30分かかる。
泊まらないで帰るとしたら
ゆっくりできるのもせいぜい2時間程度だ。
大貴「明日の朝A家で全部準備して、マネージャー迎えに来る前に家戻るようにするよ」
A「私は大丈夫だけど、朝に戻るなんて絶対大変だよ」
ただでさえ朝起きるのが苦手な人だ。
明日が辛くなるだけに違いない。
大貴『出発は早いけど、移動長いから車でも寝れるし、明日は現場見て回るだけだから大丈夫。ねっ?今から行くから!』
A「……わかった。気を付けてね」
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かな(プロフ) - ゆぅさん» 時間ができたら、また光くんのお話も書きたいなぁと思っていました(^^)嬉しいお言葉、ありがとうございます! (2017年10月24日 23時) (レス) id: 41fac73221 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅ - 友達と光くんの恋愛話も見たいと思うくらい主人公、友達、大ちゃん、光くんそれぞれが素敵なお話でした! (2017年10月24日 0時) (レス) id: 68e52b86b4 (このIDを非表示/違反報告)
ありちゃん(プロフ) - 返事、ありがとうございました。本当にいいお話で終わってしまうのはさみしいかんじがしますが、とても楽しんで読ませていただきました!!次回のお話も読みたいと思います!こんな素晴らしいお話を書いてくれてありがとうございました。(* >ω<) (2017年8月21日 16時) (レス) id: 15c0780f08 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - いちご王子さん» 続きを読みたい、と思って貰えるようなお話を作るのが目標だったので、そう言って貰えるととても嬉しいです(;_;) 次回作でもお会いできますように!ありがとうございました! (2017年8月14日 22時) (レス) id: 41fac73221 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - なつきさん» 私自身も書きながらとても楽しんでいたので、それが伝わっていたらとても嬉しいです!長編でしたが、最後まで読んでいただきありがとうございました! (2017年8月14日 22時) (レス) id: 41fac73221 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かな | 作成日時:2017年3月4日 19時