本気で恋したジャニヲタ4

スタジオ3 ページ14

A「えっと、ずっと応援させてもらっています」


慧「ふふふ、ありがと〜」



わぁ、伊野尾くん、

やっぱりフワフワしてる。




みんながチラチラ大貴の方を見て

挙動不審に前に出てきて



大貴「……はじ、め、まして」


A「……はじめまして」




大貴はカミカミだし

隣の光くんと裕翔くんは笑い堪えてるし…！




そんなたどたどしい挨拶を交わして

どうしようか悩んでいると

あさこさんがスタッフに頼んで

吉岡さんを呼んでくれたらしく

慌てた様子で吉岡さんが来た。




吉岡「初めまして。マネージャーの吉岡です。」


A「吉岡さん……」


吉岡「お世話になっています。このあと別の仕事がありますので、今日は失礼させて頂きます。」



ペコリと頭を下げてその場を離れた。


顔をあげたときに一瞬

心配そうな大貴と目があったけど

振り返ることは許されない。



やっと楽屋について

ふぅ、と息を漏らした。




A「びっくりしたぁ……」


吉岡「収録押しちゃったからスタジオ出入りの時間、被っちゃったみたいだね」



なるほど、そういうことだったのか。



テレビ局での接触も徹底されていたが

JUMP以外との共演が解禁されてからは

そこも前よりは緩くなっていた気がする。



それでもこうやって鉢合わせたのは

初めてのことで

いつもは出てないない番組だったのと

さらに収録が延びてしまったことで

ばったり会ってしまったということだ。



A「あさこさんにお礼言わないと…」


あの状況の中で
助け船を出してくれて
さらに吉岡さんを呼んでくれた
あさこさんには感謝しかない。


お礼のメッセージを送った。




A「吉岡さん、どーしよ、」


吉岡「番組スタッフとかも結構いたよね」


A「ハプニングとはいえ契約違反だよ……」


吉岡「とりあえず私が松山さん達に相談するから、Aは次の仕事に集中して」


A「わかりました……」





この状況で、今まで通りに

会ったことがない風に仕事をしろ

と、言われたのであれば

たぶんそれはできると思う。




実際、大貴と光くんには

会ったことがある中で

今も仕事をしていたから。




でも、周りにはスタッフも沢山いて

９人全員と鉢合わせをして

握手を交わして…………。






私はただ

事務所の判断を待つしかなかった。

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