本気で恋したジャニヲタ4

おにぎり2 ページ11

２人でくっついて布団に入る。

うちのベッドは大貴のより少し小さい。



A「ごめんね狭くて」


大貴「くっついてるからいいよ」


A「もう、早く寝なさいっ」


寝なさい、なんて口では言いながらも
大貴の首にギューっと抱きついて
顔を埋めた。


大貴「やっぱ今日来て良かった」


A「わざわざありがとね」


大貴「明日から頑張れそう」


A「仕事落ち着くまで待ってるから」


ん、と短い返事が聞こえて
疲れていたのか大貴はすぐに夢の中。


６時15分に迎えが来るって言ってたから
５時30分にうち出れば間に合うかな。

準備には時間かからない人だから
遅くても５時に起こせばいいだろう。


スースーと規則正しい寝息を耳に
私もゆっくりと目を閉じた。



４時半に起きた私は
眠い頭を無理やり起こして
台所に立ちおにぎりを作った。


梅干しはダメだから、鮭とおかか。


自分のぶんも一緒に作っちゃって

さっきからアラームが
鳴ったり止まったりしている
寝室を覗きに行く。


ベッドは既に抜け殻になっていた、が、


すぐ横の床に携帯を握りしめた
大貴が転がっていた。



A「ちょっと(笑)こんなとこで寝てたら風邪ひくから！起きて！」


こんなにアラームかけてて起きないなんて
１人で家にいたら遅刻してたんじゃない？

泊まってもらってよかったのかもな
なんてそれらしい理由を見つけていた。


大貴「ん〜〜おはよう」


やっと立ち上がって準備を始めた大貴。

１回起きるとさっきまでのねぼすけが
嘘かのようにテキパキと動き出す。


これなら飲みやすいといっていた
紫の野菜ジュースを用意して
おにぎりを渡した。


A「ちょっとだけどお腹すいたら食べてね」


大貴「うわっ！めっちゃ嬉しい！！ありがとう」


ニコニコの笑顔で言われて
こんなことしかできないけど
作って良かったなって思える。


A「撮影頑張ってね！」


大貴「おう、行ってきます！」


ぐいっと抱き寄せられて

軽くキスを残し、大貴は仕事へと向かった。

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