本気で恋したジャニヲタ4

不安 ページ1

相変わらず忙しい私達は
月に2〜3回しか会えなかったが

なんとか時間を見つけては
お互いの家を行き来して
順調な付き合いをしていた。


なにをするわけでもなく
のんびりと話をしながら過ぎる時間。


それでも十分すぎるくらい幸せだった。


私の家で会うこともあったが
セキュリティの面などで
大貴の家に行くことの方が多かった。


有岡家で過ごすのにも慣れて
いつものソファで
のんびりとくつろいでいた時のこと。



テレビを見ていると
テーブルに温かそうなココアが置かれ
隣に座った大貴が口を開いた。


大貴「俺、映画決まった」


A「…ぅえっ！？ほんとに！？」


突然の嬉しい報告。

パッと顔を向けると
ニコニコと笑う大貴と目があった。


大貴「ほんとほんと(笑)」


A「すごい！おめでとう！！」


イェイ！とひとつハイタッチをすると


大貴「ありがと〜。でも、来月から撮影入るから、あんま会えなくなるかも」



ごろーんと膝に頭をのせてきて
私のお腹に顔を埋めている。



A「そっかぁ。仕方ないね。どんなやつなの？」


大貴「俺もまだ詳しく知らないけど、なんかホラーらしいよ」


A「ホラー……。大貴、大丈夫？(笑)」



一瞬、顔をしかめっ面にして


大貴「だ、大丈夫だい！」


A「ふふ、頑張ってね」



スクリーンで大ちゃんが見れるのか〜。

ホラー映画って苦手だけど
これは何としても見に行くしかない。

あー楽しみ！！！



A「公式発表いつ？」

大貴「撮影始まるちょっと前かな〜」

A「収録で言わないように気を付けないと……」

大貴「Aならポロっと言いそう」

A「その辺は十分考えてます〜」


どれだけこっちが情報整理して
話してると思ってるのよ。


大貴「冗談！わかってるよ」


ちょっとムッとして答えると
慌てたように言ってくるから
すぐに許してしまう。


A「はいはい(笑)」


膝の上をゴロゴロしている
大貴の髪を撫でると
くすぐったそうに肩をあげて

ピタッと動きが止まったと思ったら


何やら気まずそうに私を見上げた。




A「ん？やっぱり怖いの？」

大貴「いや、あの、さ……」

A「どうしたの〜」



覗きこむように大貴と視線を合わせる。





大貴「……キスシーン、あるらしいんだよね」

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