君にどう好かれるか考える。【妖怪ウォッチ３】

２６話：我が儘なのは知っている ページ28

〜夜〜


オロチ「A…」

襖の向こうから、オロチの声がする。

貴方「オロチ…」

オロチ「何があったか、教えてくれないか…？」

貴方「…いやだ」

オロチ「…頼むから……;;」

貴方「嫌だよ…。」

オロチ「…!…泣いてるのか……？」

貴方「泣いてないわ馬鹿ッ!!」

Aはつい襖を開けてしまった。

貴方「うげっ…」

オロチ「入るぞ。」

貴方「…」

オロチ「怒るなよ…。」

貴方「怒ってない。」

再び襖を閉める。

月明かりだけで、部屋は暗い。

オロチ「気にしているんだろう。何があった…？」

貴方「……女の子がいて…。それで………」









オロチ「……は？大将が好き？」

貴方「うん…。手伝ってって言われた。………だから、大将はイケメン設定なんだ…と。」

オロチ「そっちで落ち込むか、普通。」

貴方「そっち？どっち？」

オロチ「いや…大体女子は、取られたく無かったりしたら落ち込むものだろう……。
そんなイケメン設定がどうとかで落ち込むか…？」

貴方「……落ち込むわ!!!!」

オロチ「はいはい…。そんだけなら良い。……俺は行く。」

貴方「…！……オロチッ＿＿＿!!」

無意識にオロチの服を掴んでいた。

オロチ「…」

貴方「まっ…て………」

下を向いた目から涙が溢れた。

何でだろ……。

オロチ「全く。素直じゃないな…。」

オロチに抱き寄せられた。
暖かくて、優しい。

貴方「お…ろちっ……。」

オロチ「聞いてやるよ…。」

貴方「……嫌なんだ…。

大将が離れて行くのが怖いっ…。」

オロチ「怖い…？」

貴方「傍にいてほしい…。私の我が儘だけど……。

オロチの言う通りだよ……。取られたくないんだ…あの二人を。」








欲張りだね、私＿＿＿＿。

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