Precious Love -2 ページ38
.
「本当、ごめん。」
機材に不具合が発生したらしく
ヒョンは、急いで出て行った。
CM「これ、飲んだら、出ましょうか」
「そうですね」
いきなり、2人きり
緊張感が襲ってくる
「お手洗いに行ってきます」
目の前からAさんがいなくなって
少し安心している自分もいる
しばらくすると
Aさんが向こうから歩いてくる
何、話そうかな....
そんなことを考えていると
彼女が3人組の男の人たちに話しかけた
何か、揉めてる....？
心なしか男の人たちが
彼女に詰め寄っているような気もする
助けなきゃ....
向かおうとしてた時だった
3人の男の人たちとAさんが笑い出した
それに、ハイタッチまでしてる
男の人たちに手を振りながら
Aさんは戻ってくる
.
「お待たせして、すみません。」
CM「知り合いですか？」
「あ、いいえ。あの方たちの荷物が
通路にあって、通りにくくて
足の悪い方が、困っていたので
話して、避けてもらいました
最初は、何だよって言われましたけど、
最後は、教えてくれてありがとう、と(笑)」
CM「...そのまま、殴られでもしたら
どうするんです？」
「え...あ...そんなこと、考えてもいなくて...」
CM「あなたより遥かに体が大きい
しかも、3人。危ないです。」
「....そうですよね。気をつけます。」
CM「そういうことは、俺が傍にいる時に
してください。すぐ、助けられない。」
「え......？」
CM「あ....誰かが傍にいる時に...
って言う意味です....。
すみません、心配だったので....。
出ましょうか。」
「はい....」
.
何であんなこと....
口走ったんだろう....
でも、誰かのためにと
自分を犠牲にしそうな彼女を見て
俺が守りたいと思ったのは事実
出逢ったばかりなのに...
自分の直感は、正しい？
.
俺は本当に、この子と結婚するのだろうか
.
CM「どっちですか？」
「あ、こっちです。駅に行きます。」
CM「じゃあ、行きましょう。」
「え..？チャンミンさんは？」
CM「後でタクシー拾います。
送ります。駅までで申し訳ないけど。」
「そんなこと....ありがとうございます。」
何でだか、気まずくて
駅までの道、無言だった
彼女も、気まずかっただろうな
話しかけるきっかけを探す
でも、その後が続かなさそうで
結局、話しかけるのをやめる
自分のこういう、考え込むクセが
時々、嫌になる
素直に思ってること話せればいいのに
.
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作者名：ちゃむ | 作成日時：2020年5月21日 22時
