28.ラニーちゃん ページ30
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「あたし、絵がド下手でさ。文章は自由に書けるなら、少し得意だったから。よっしゃ、やるか!って思ったんだ〜」
私は、ふむふむ、と頷く。
「で、昨日食べたアメがよかったんだ!」
「……はい?」
話が突然すっ飛んだので、私は編み込みを落としてしまった。
「ちょ、その脈略どこから!?」
「あのね、昨日のアメはね、1本目のグァバとフレッシュベリーのトロピカルが、今まで食べたことない味でね! それがね……」
私の話を全く無視して、アメを語りだすラニーちゃん。
「おいこら人の話を聞け」
「なぁに? で、2本目のソルティキャラメル入りのコーヒーフロートもね、本当に……」
……こりゃだめだ。
「倫徒くーん、ラニーちゃんのアメ語りが止まんない〜」
「聞き流せばいいよ」
「ぅあーい……」
ぼけーっとアメ話を聞き流す。と、急に、
「ねえセツナちゃん、聞いてる?」
「えっ、あ、ああ。うん」
私がうなずくと、ラニーちゃんは突然、さっきまで語ってた2本のアメを私に押しつけた。
「はい、セツナちゃん! これ、あげるから。食べて元気だして、弓道部、行ってきなよ! あたしの三つ編みは自分でやってみるからさ」
「…………!」
「空気が重ーい喧嘩でもあったんでしょ? 大丈夫、セツナちゃん最強だから!」
がんば! と笑うラニーちゃん。私も笑顔を返して、アメを受け取る。
「──ありがとう!」
ーーーー
善は急げと飛び出した私は、グァバとフレッシュベリーのアメを口に入れて、再び弓道場へと向かった。
……また鳴宮くんと小野木くんが気まずくなってたらどうしよう。
いや、きっと竹早くんと如月くんが止めてくれるはず。
でも、2人が争いを余計に拡大しちゃったら……
なんて考えているうちに、弓道場についていた。
いつもの倍は重く感じる扉を開けてみると……
「だがいいか! 怠けたり、なめた射をしやがったら容赦なく叩き出すからな!!」
小野木くんの大声が聞こえてきた。覗いてみれば、彼はぽかんとする鳴宮くんを勢いよく指差す。差された鳴宮くんは、表情を引き締めて、言った。
「誓うよ。そんな事、絶対しない」
「……じゃあ、仕方ねえな。好きにしろ」
小野木くんの、一言で。
皆の顔に、笑みが広がった。
「うぇ〜い、かっちゃんツンデレ〜ぃ!」
「七緒、うぜえ!」
もう、いつもの風景だ。
「如月くんは逆に、ツン要素はゼロだねぇ」
くすくす笑って会話に交ざると、如月くんがびっくりしてこっちを向いた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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おみくじ結果は「末凶」でした!
今日の弓道男子
如月七緒
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Mashiro Lio(プロフ) - そうなんですね!私はこの間友達に相談したら、「いっそのこと全員分書いちゃえ!」って言われました笑笑 (2019年4月13日 17時) (レス) id: 6bdf3daa52 (このIDを非表示/違反報告)
芋ケッピー(プロフ) - 誰を落ちにするかは、私も悩みに悩みましてアンケートにて決まりました笑 (2019年4月12日 23時) (レス) id: 1297cf1d5a (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - ありがとうございます!実は誰落ちか未定&すごく長くなりそうな予感しかしないので少し不安(笑)なのですが、そう言っていただけるととても励みになります!ご期待に添えるよう精一杯頑張ります! (2019年4月7日 10時) (レス) id: 6bdf3daa52 (このIDを非表示/違反報告)
芋ケッピー(プロフ) - 続きが気になります!湊くん、静弥くん、愁くんとの関係性もまたまた気になります!更新楽しみにしています^_^ (2019年4月7日 8時) (レス) id: 1297cf1d5a (このIDを非表示/違反報告)
Mashiro Lio(プロフ) - メイリさん» ありがとうございます!こうやって小説上げるのは初めてなので至らない所もあるかとは思いますが、ちょっとずつ頑張っていこうと思います! (2019年4月2日 7時) (レス) id: 6bdf3daa52 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Mashiro Lio | 作者ホームページ:http
作成日時:2019年3月4日 22時