(元)モテられても困ります。(2)

47.お願い ページ10

Aside






「えーこの本についてなんだけど、やっぱり一旦俺が持って帰って家で読むよ。そして読み終わって図書館に返す時はL〇NEで連絡をするから、その時に図書館に行けば借りれると思う！」


『なるほど。』






だから赤坂さんは私とL〇NE交換をしたのか…


赤坂さんってば頭良い。






「うん！そういう事だからよろしくね！それじゃ、お互いもう食べ終わった事だし、そろそろここから出よっか！あ、ここは俺が誘ったから俺が奢るねー！」






赤坂さんはお会計の札を持って、席から立ち上がる。






『え、それはいいって！あ…』






私がどうこう言う前に赤坂さんはお会計の所へ行ってしまった。


ちょっとは私の話を聞いても良くないか？









…









赤坂さんがお会計を済ませて、私達はファミレスから外に出た。






『ご馳走様でした。赤阪さんありがとうね。』


「いーのいーの！別にコーヒーぐらい奢るなんてどうってことないし！」


『いや、それでも申し訳ないというか…』


「んー…じゃあさ、1つお願いがあるんだけど…」


『お願い？』






ぴたっと足を進めるのを止めた赤坂さん。


私も立ち止まり、赤坂さんの方へと振り向くと、何故かじーっと私の顔を見つめてくる。


え、なに？私の顔に何かついてる？


なんかイケメンに見つめられちゃうと、めちゃくちゃ恥ずかしいのは気のせい…ではないね。


イケメンという武器がそもそもの罪なんだよ。


それにしても、お願いってなんだろう…私に出来ることならいいんだけど…


ごくりと唾を飲み込んで赤坂さんの言葉を待つが、一向に口を開いてはくれない。


え、なんで黙ってるの？


もしかして結構やばいお願いとか！？


それなら余計に怖いんだけど！？






『あの、赤坂さん？』


「その「赤坂さん」って呼ぶんじゃなくてさ、莉都…いや、「莉犬」って呼んでくれないかな？」


『ほぇ？』


「え？」






予想外のお願いに思わず変な声が出てしまった。


赤坂さんも私の反応に驚いたのか、ぽかーんとしている。


え、お願いってそれ！？


どんなお願いかハラハラして待ってた私が恥ずかしいんだけど！？


うわぁぁぁぁぁぁ！！！

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