【第2章】この世を色で染め上げて【リレー小説】

自分へのご褒美【みさと】 ページ6

「う〜ん、どれにしようかなあ」
少し遠出をした町では、みんなが赤色を纏っていた。

ここの町は少し離れた所にあって、
赤色は良く映える美しい色として有名な町。

私は、そこで真っ赤なワンピースを買いに来ていた。

赤は好き。
似合わない人はいないんじゃないかというくらい
綺麗で見惚れちゃう素敵な色をしている。

私は、そこで、
自分への誕生日プレゼントとして真っ赤なワンピースを選んでいるのだけど、赤にも沢山種類がある。

それに、この町なら、なおさらだ。
お兄ちゃんから貰った黒百合のペンダントはふわりと揺れた。
お兄ちゃんは私に危険があったらすぐに行けるようにというお守りって言ってた。

深い赤に、オレンジを帯びた赤、
パッと明るい赤色。

私は、ちょっと背伸びして深みを帯びた赤色のワンピースを買った。

自分へのちょっとしたご褒美として。
私達見習い絵師にも実は月に一度、お給料がある。

初給料は自分へのご褒美に使った。

お店で着てそのまま帰ることにした。
深みを帯びた赤色のフリフリワンピースはちょっと背伸びした気分だ。

髪にはお兄ちゃんから貰ったリボンをつける。
私は今、とても機嫌がいいからリボンも薄い桃色だ。

このリボンは持ち主の感情によって色が変わる特殊な布で作られているらしい。

周りからは私の感情はバレバレだけど、
まあいいかなっ！

ナミノ師匠には綺麗な色のブレスレットを買った。ナミノ師匠と同じ髪色の。。

きっと似合う。

雨月さんには何を送ろう。

そうだ。白色の指輪にしよう。
真ん中に小さな星の模様があしらわれた。
真っ白な指輪はきっと、雨月さんに似合うだろう。

ルンルンと浮かれながら私はその指輪を購入した…。。







だが、イロハは知らなかったのだ。
自分の色のものを送るということは、
「貴方は私のもの」という意味があることを…

赤色【みさと】→←買い物【かふぇ】

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