【第2章】この世を色で染め上げて【リレー小説】

プレゼント【かふぇ】 ページ12

イロハさんに渡されたのは、真っ白い指輪


(あー・・・)

多分、知らないよな、この意味。

知ってたら、こんな人前で渡さないだろうし。

ただ、分かっていても、そもそもプレゼントを渡されたのが予想外で、照れる。



「あんなー、お嬢ちゃん、自分の魂の色のものを送るのは」

「貴方は私のものって意味なんよ。」

「ちょ、ナミノさん・・・！」

余計なことを。



「え！？？？」



ぽかんとしたイロハさんの顔が、みるみる内に赤く染まる。

慌てて取り繕った。

「い、いや、大丈夫。勘違いしてないから！」




そもそも、僕なんかと彼女は釣り合わない。

彼女と僕との関係は、同じ目的のある、同志みたいなもんだ。

恋愛感情は、ない。

はず。

もっと見合う人がいるだろうし。




「え、えっと。僕からもプレゼントがあるんだけど・・・」

変な空気を変えたくて、手元から、小さな箱を取り出す。

さっき買った、パステルブルーのチョーカーだ。

イロハさんは、少し驚いた顔をして、それを受け取る。

自然と口角が上がって、ふわりと微笑んだ。

「気に入って貰えると嬉しいんだけど」

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