ユンギさんの飼育方法２

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どうして


人は人を傷付けるのだろう









ただ生まれてきただけで



生きるためにしただけで



なのに人を傷付けてばかりで



私は何のために生きているのだろう









歩き疲れ



生き疲れ



私を待つ人も



引き止めてくれる人もいない



せっかくこの世に生まれてきたのに



あまりにも脆くて



私という人間はいったいなんなんだろう









傷ついた心で引きずるようにして歩いてきた



一人で生きていけると思ってた



できると思ってた



誰かを傷付けるなんてこれっぽっちも望んでないのに









「A…、こんなとこで何してんだよ」









いつも一人で黙ってた私


こんな私は


そんなに哀れに見えるのだろうか


こみ上げてくる涙を飲み込んで


泣いてしまったら崩れてしまいそうだから


自分で自分を必死に守ろうとする









「…A、ちゃんと消毒しよう、な？」









ユンギさんはいつも冷静で



わがままで、優しくて、ただそばにいてくれる



ずっと私を見つめてくれる



ユンギさんから見える私は



そんなに弱虫に見えるのだろうか









「…我慢することはない。泣きたいなら泣け、痛いなら痛いって言え、悔しいなら悔しいって言えばいいんだ…それが生きるってことだ」









ユンギさんは、怒ってるのかな？


それとも、呆れてる？









どうしようもないやつだって自分でも分かってる









ただ、このとき初めて知ったの





ユンギさんが教えてくれた





涙はひとりじゃないと温かいってことを…

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