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「悪いな、急に呼び出して」
『ううん…私もね、ユンギに話さなきゃって、ずっと後悔してたから…』
二人で生まれてこられなかった小さな命に
またな…と声を掛け
後ろ髪を引かれる思いでその場を離れ
閑古鳥が鳴くような小さな喫茶店へと入った…
「足…治ったんだな」
『うん…いい先生がいてね、リハビリも頑張ったんだよ?(笑)まだ、ちょっとだけ引きずるけどね』
「ごめんな、…俺なんも知らねぇーで」
『ううん。…謝らなきゃならないのは私の方…ユンギ、ごめんね?』
「いや、だってアイツに会わなきゃ…マジでなんにも知らずにいたかと思うと、情けねぇよ…」
『…違うの』
「…違うって…?」
『…あのね、赤ちゃんのことは仕方のないことだったって思ってる。正直言って、迷ってたから…ユンギのことを思うと生むべきじゃないって分かってたし、実際私だって一人じゃ生む勇気なかったから…』
「いや、それでも…」
『ううん…だって私たち終わってたじゃない…たとえ、別れてなかったとしても黙って堕ろしたと思う…。ユンギの負担にだけはなりたくなかったから…』
付き合ってたときからそうだった…
会いたいときに会ってやれず
恋人らしいイベントも最初だけで
そんなAに甘えてたんだ…ずっと
黙り込む俺に
Aはたたみかけるように話をし始めた…
『…私ね、酷いことをしたの…あの子に、』
『私ね、やっぱり許せなかったのよ…言葉では優しいふりして、あの子をずっと苦しめてた』
『ユンギが私のことを忘れてないか気になってたのはホント…でもね、あの子をユンギに会うように仕向けたのは…あの子が苦しめばいいと思ったから…。赤ちゃんがダメになって、足がダメになって、誰かのせいにしなきゃ…自分がどうにかなりそうだった…』
『あの子がユンギに会えば、二重に苦しむと思ったから…だから、わざとあの子をユンギのところへ…』
『…私ってば、酷い奴でしょ…?』
いや、違う…
お人好しだったAをずっと苦しめ
そうさせたのは
…俺なのかもしれない
『…ユンギ、あの子のこと…好きなんでしょ?』
『行きなよ…あの子のところへ』
ほらな…
いつだってお前は他人のことばっかり
ホントは寂しいくせに
…でも、今の俺は
どちらにも行けない
また
傷つけそうで怖いんだ…
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A - 見るの遅くなったぁぁぁぁぁあぁぁ(うるさい)ユンギ...良かったな(いや何様)めっちゃ感動しました。最高!! (2018年4月17日 19時) (レス) id: 55b9aadcae (このIDを非表示/違反報告)
ままさん。(プロフ) - あがしおんさん» スッキリなさって良かったです(笑)今後いくつお話を追加する予定でいますが、睡眠の妨げにならぬよう幸せオーラ漂う感じにしたいと思っておりますのでご安心を(^-^) (2018年4月16日 19時) (レス) id: 50153dd64f (このIDを非表示/違反報告)
exoラブarmy - 本当ですか!?すっごく嬉しいです!頑張ってください!こちらこそよろしくお願いします! (2018年4月16日 19時) (レス) id: 6e0b42b08b (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - ラスト、スッキリしました!ありがとうございます!これでゆっくり眠れます。 (2018年4月16日 18時) (レス) id: 9bc25ee9d8 (このIDを非表示/違反報告)
ままさん。(プロフ) - exoラブarmyさん» 全部読んでくれたんですか!?ありがとうございます!そこまで感動していただいたからには、是非続編を書かせていただきます!近いうちに追加しますので、また宜しくお願いします(≧∇≦)/ (2018年4月16日 16時) (レス) id: 50153dd64f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ままさん。 | 作成日時:2018年3月30日 14時