あわてんぼうのフレッドくん ページ39
愛する我が家で迎えたクリスマスの日の朝。
フレッドはだれよりも早起きした。
何故か？_______見られたくないものがあったからだ。
あたかも当たり前かのように、
フレッド宛てのプレゼントと共にそれは並んでいた。
だれからの目星は既についている
A・ノッテボームだ。
「一日一通じゃなかったのかよ...」
フレッドはプレゼントと共に括り付けられた、ざっと５通____中身はもちろんパンパンに詰まっている手紙を見て魂が抜けたような声を出した。
一体どんなプレゼントを寄こしてきたのか、開けたくない気持ちと中身が知りたい気持ちで頭の中はぐちゃぐちゃだった。そしてやっと腹を括ったのか、フレッドはプレゼントへと手を伸ばす。丁寧に包装された箱のリボンを解いて、
「パパ、ママ...今日が俺の絶命日パーティーを開催する日になっていくだろう...愛してる______！！」と目を瞑りながら
ええいままよ！と箱の蓋を開けた。
そこには、小さなオルゴールがあった。
確かマグルの代物にも似たようなものがあったな、とフレッドはアーサーの顔を思い出した。
金の土台にドーム状のガラスが立っている。縦に引き伸ばしたようなドームの中に、真っ白な_____それでいて花弁の先に黄色と鳶色がグラデーションを奏でる枯れた白薔薇の蕾があった。
茎もすっかりしなびてマスタード色をしている。
水の通わない枯れた薔薇は、脈を水がドクドクと流れる生きた薔薇よりも、何故だかとても美しく見えた。
______
フレッドはふとそんなことを思った。
自分がどこかがっかりしているのを感じて、訳が分からないとハッと目を開いた。フレッドはそんな考えを振り払うように、オルゴールの後ろのゼンマイを巻いてみた。
するとオルゴールの中の白薔薇の蕾が咲き、まるで悲劇のヒロインかのように、王子を夢見る貧しい少女のように、ラブソングを歌い出したではないか！しかも、Aの声で。
フレッドは、みんなに聞こえちまう！と焦って
聞かせれば、いいじゃないか______そんな独占欲のような、優越感のようなものがフレッドの思考を満たしたからだ。
「慌てん坊のフレッド___もうデュエットの練習かい？」
ジョージが揶揄いながら後ろから現れた。
フレッドは答える
「あぁ、偽物に俺のパートを盗られないようにね」
フレッドは自分でも驚くようなキザな台詞を吐いた。
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ちとせ(プロフ) - ちぢぶさん» レスにレス失礼します、ええー！ええー！すごくすごくすごく嬉しいです（ ; ; ）続編もとっても楽しみです☺︎ (2023年3月5日 11時) (
レス) @page50 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - ちとせさん» わ〜！ありがとうございます〜！！是非これからも3人の物語を見守っててくださいませ...！私もちとせさんの作品を愛読させて頂いてます...！！大好きです...ﾍﾍ...^^*こちらこそ応援してます！更新頑張ります！ (2023年3月5日 9時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
ちとせ(プロフ) - コメント失礼します☺︎女の子とフレッドくんはもちろん、ジョージくんも可愛くてかっこよくて素敵です、みんな幸せになって〜〜の気持ちで読んでます（ ; ; ）これからも応援してます、すきです♡♡ (2023年3月4日 21時) (レス) @page48 id: eeb6bd2221 (このIDを非表示/違反報告)
ちぢぶ(プロフ) - rapierさん» わー！ありがとうございます...！嬉しいです...更新頑張ります！ (2023年2月25日 20時) (レス) id: a1d11d1f69 (このIDを非表示/違反報告)
rapier(プロフ) - めっちゃくちゃ好きです!応援してます‼︎ (2023年2月25日 19時) (レス) @page7 id: bda167fb53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちぢぶ | 作成日時：2023年2月18日 0時
