玖拾漆 ページ47
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夕方になった。
雨音が止んだので外を見てみれば、黒かった雲は薄くなり淡いオレンジ色に染まっていた。
随分と長い時間をこの家で過ごしていたみたいだ。
『……漸く止んだみたいだね』
伊「オイ!おかきもっと食え!!」
『おや、まだ頂いていいのかい?』
た「お前一体どんだけ食うんだ…」
この家に来てから今まで私は伊之助の頭をわしゃしゃし続け、伊之助は私におかきを食わせ続けてた。多分餌付けだった。
それと、
伊「猪突猛進!!猪突猛進!!」
言葉を覚えさせました。
どうやら伊之助、"猪突猛進"を知らなかったみたいで、私が「猪みたいに真っ直ぐ突き進む事だよー」と教えたら気に入って連呼し始めた。可愛い。
伊「猪突猛進!!!」
た「うるせぇ…………」
『あはは……』
伊「猪突猛進!猪突猛進!!」
た「(余計なこと覚えさせやがって……)」
『…………あはは……』
"余計なこと覚えさせやがって"みたいな目で見られてるけどそんなの知らん。
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『ただいま帰ったよ』
「おかえりなさいA様!」
「雨、凄かったですね…待っててください、すぐに風呂を沸かします」
『あー、大丈夫だよ、ありがとう。実はこの後すぐにまた任務に向かわなければならないんだ』
そう。これから、藤襲山の見廻りに行きます。
最終選別でございます。
無「おかえり、A。また任務に行くの?」
『無一郎くん、ただいま。そうだよ、これから一週間屋敷を空ける』
無「そっか…頑張ってね」
『うん、ありがとう。
……で、そこにいるのは誰かな?』
言うと、お前の所為でバレた!お前が渋るからだ!!と影で何やら言い合う声が聞こえてくる。
この声は……
伊「お前如きが俺の腕を掴むな!」
有「いいから行くぞ!」
伊「離せッ!!!」
有「無駄に力強いのなんなんだよ!!!」
小芭内と、その腕を引く有一郎くんでした。
喧嘩するほど仲がいいって言うしね。いつの間に仲良くなったみたいでお姉さん安心。うんうん。
『ふふっ、ただいま。小芭内、有一郎くん』
伊「……っおかえり…」
有「おかえりー」
『そんなに揉めて、どうしたのかな?』
有「それは小芭内が」
伊「なんでもない」
『……そうかい?仲良くね?』
その後珍しく小芭内が早く行けと急かしたので、早速藤襲山へと向かった。
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うさぎもち - 無一郎かわええ・・・ (8月5日 16時) (レス) @page47 id: 6ed501a3ba (このIDを非表示/違反報告)
冰輪(プロフ) - 無惨のママみがつおい……w (8月1日 0時) (レス) @page27 id: 3dfd0d46a5 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - いつも楽しみにしてます最新頑張ってください応援しています (2021年5月21日 22時) (レス) id: 15c1247fea (このIDを非表示/違反報告)
りぽE - 錆兔好き…。 なんでこんなイケメンなん??錆兔と義勇さんに攻められたらやべぇな (2020年6月10日 16時) (レス) id: 15686f771a (このIDを非表示/違反報告)
桃綺薇(プロフ) - 鯖兎に惚れた…… (2020年4月20日 18時) (レス) id: 3e7a0f8c20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M2 | 作成日時:2020年1月18日 22時