羊というよりヤギですね2

Liv ページ13

ミサキ「うそや、また部屋…」




案の定、というか、なんというか。



脱出の扉が開いたはいいものの、やはりそこは外なんかじゃなく部屋があるだけ。


みんな、わかりやすく肩を落としていた。





『にしても、なんというか、普通すぎて逆に不気味だね。まるでどこかの家の一室のようだけれど。』


そんなこと言いながら、子供の人形に近づく。
子供は、何か書いてるらしい。




…………おっと、これはなかなか…。


コウ「おい、なんて書いてあるんだ？」

『…………”ゆうやをころしたい。”……………だってさ。』

コウ「またユウヤか…」

チエ「しかもころしたいって…」

リツ「教室の色紙と言い、ユウヤってやつよっぽど嫌われてるんだな…」


何度も繰り返し出てくる”ユウヤ”という名前に、そろそろ全員が顔を顰めだす。

と、ここで神木ちゃんが高山マキの人形を見つけた。
彼女の人形は、まるでそんな子供たちを撮影しているかのようだ。


＿人の不幸を取り上げて生きていくお前らに価値はない。

＿お前たちの行いが、人生を狂わせた。






『…………………。』





ユキナリ「…さん、ツヅミさん。」


『ん？』


ユキナリ「ツヅミさんは、ユウヤって名前に心当たりはある？」

『ユウヤか………いや、ないよ。』





メリー「お取り込みのところすいませんが、次の狼を決めますよ！」

こちらの話も一段落したとこで、ずいっとメリーが入ってくる。
あぁ、そうだった。狼を決めなくてはね。


人数だって、減ってきているし。




みんながカードを引いていくのを横目に、自分もカードを引いた。

誰にもみられないよう裏返す。

…なんだ、羊か。







その後、メリーがボーナスチャンスだとかなんだとか言って箱を置いて去っていった。
彼いわく、脱出にとても役立つものが入っているらしい。

ミサキ「じゃあみんなでこの箱の謎をといてみようよ。」

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