ニヒャクサンジュウゴ話 ページ40
ーーマスター?
ーー疲れたのかお姉ちゃん?
アサシンと第五次のランサーに声を掛けられるまで、自身の歩みが止まっていたことに気付かなかった。
前を見れば少し先にいるシロウ君とセイバーの背中が。
私が立ち止まっていたことにはまだ気付いていないらしい。
真っ直ぐ先を進んでいた。
「……すみません二人共、少し考え事をしていました」
先行くセイバー陣営の背中を追うため足を動かす。
考えたところで答えを得られる訳ではないため、今はリンちゃんの救助に勤しむべきだろう。
でも。
「第五次のランサー」
ーーあぁ? なんだお姉ちゃん。
「一つだけ教えてください。リンちゃんを救出するのに"あなたのマスターの指示"で私達を手伝ってくださっているのですか?」
ーー……。いいや、これはオレの意思でアンタ等に同行している。"マスターの指示は入っていねぇ"。
「そう、ですか」
答えはないけどヒントは得た。
第五次のランサーは当たり前だけどマスターがいる。
ただ、そのマスターがバゼットさんではなく別の誰かになっているかもしれないということ。
今までの第五次のランサーの態度を見ている限り亡くなっている可能性が高い。
どうして殺し合いをするのか。
合理的な考え方から察するに英霊であるサーヴァントを倒すより、人であるマスターを殺す方が簡単であることはわかる。
だから十年前のキリツグ・エミヤは兄を狙った。
結果的に兄が受けるはずの影響を私が肩代わりすることによって、全て回避。
だけど、その過程でリューノスケは狙われて亡くなった。
彼も魔術の秘匿性を世に明るみにしようと暴挙に出たから擁護しようにもできないけど。
でも。
「……」
今回はキリツグ・エミヤと違って、仮定だけどマスターを殺してサーヴァントを奪ったということになる。
どのような目的でそのようなことをしたのか。
ーーつーかさ、このまま歩きだとかなりかかるんじゃね?
ーーかもなぁ。マスター、出番出番。
「! え、なんですか?」
再び呼ばれて意識を第五次のランサーのマスターのことから目の前に戻せば、車も人も多い大通りに出ていた。
数度瞬きをして、先行くシロウ君とセイバーの背中を見て、あぁと理解。
手を上げてタクシーを呼ぶ。
大通りのためすぐにタクシーは来てくれた。
「シロウ君、セイバー」
振り返った二人に、乗るように促せばキョトンとした表情をしていて。
似ていて思わず笑ってしまった。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - 亜流乃さん» コメントありがとうございます。そうなのです。ようやくお互いある種の再開ができましたので。どうにか完結できるように尽力しますのでお付き合いいただけますと幸いです。ジャンヌになるのも気に入っていただけて嬉しいです(照) (2021年3月26日 19時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
亜流乃(プロフ) - やっとランサーと!!!!!!!!!こういうチュエーション待って ました!ここまで書いて下さりありがとうございます!これからも応援してます!あと、ジャンヌになる展開も好きです(笑) (2021年3月25日 21時) (レス) id: bff6baca0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ありなさん» お待たせしてしまい申し訳ありません。先行きも少々不安ですが持続できるように努めます。コメントありがとうございます。 (2021年3月19日 18時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
ありな - 続編おめでとうございます!凄く嬉しいです! (2021年3月18日 19時) (レス) id: 0b757b95a3 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» お待たせいたしまして申し訳ありません。持続できるように頑張りますね。コメントありがとうございます。 (2021年3月13日 16時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時:2021年3月12日 1時