ニヒャクニジュウハチ話 ページ33
目を白黒させつつ目の前の英霊を見るけど、用は済んだのか。
立ち上がって私を見下ろしていた。
「当面の間は大人しくしていれば呪いに変わることねぇから安心しな。が、無茶や施した相手の側に居れば話は別だ。精々気を付けな、お姉ちゃん」
そう言うとくるりと私に背を向ける。
そのままシロウ君やセイバーがいるであろうキッチンへと歩き始める第五次ランサーに待ったをかけた。
「なんだ？ 聞きてぇことでもあんのかよ、お姉ちゃん」
「お礼を。助けてくれて、ありがとうございます」
首だけ此方を向いた第五次のランサーにお礼を言えば、数度瞬きをするので反応に困ってしまう。
私としては間違ったことをした覚えはないのだけど、彼等が生きた時代では間違ったことなのだろうか。
「おう、どーいたしまして」
歯を見せて笑う第五次のランサーは、確かに伝承の通り美青年だ。
再度背を向けて去ろうとする第五次のランサーを、もう一つ聞くことがあったことを思い出してもう一度背中に声を掛けた。
「あん？ まだ何かあんのか？」
「バゼットさんは、どうしていらっしゃるのですか？」
呆れたような顔をしていたけど、バゼットさんの名前を出した途端に顔色が変わった。
いや、表情は一切変わっていないのだけど、目の色が明らかに変わったのだ。
「話し合いの時にバゼットさんの名前を出したら貴方から痛い程の視線をいただきました。そして今も。バゼットさんに何かあったのですか？」
身体の向きを変えて見下ろしてくる第五次のランサーの目は先程同様、何かを訴えかけるかのように私を見る。
「お答えてくださいアイルランドの光の御子。バゼットさんは今、どうしていらっしゃるのですか？」
なおも答えない第五次のランサーに訝しげに思ってしまう。
これだとまるで、彼女に何かあったかのような態度ではないか。
察しは悪い方だとは自分でもどことなくわかっているけど、これで気付かないほど間抜けでもない。
更に第五次のランサーに問おうとしたけど足音が聞こえて、そちらを向けばセイバーが現れた。
「A、食事の用意が……」
私を見て、第五次のランサーを見て、セイバーがどうしたのかと尋ねてくる。
「なんでもねぇよセイバー。ただ、ちーとばかし話し込んでいたらお互いヒートアップしてしまってな。悪いな、お姉ちゃん」
第五次のランサーは、それだけ言うと霊体化してしまった。
それはいったい、何に対しての謝罪なのか。
ラッキーアイテム
鳳凰の羽根
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
ラッキーサーヴァントクラス
シールダー
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翔べないペンギン(プロフ) - 亜流乃さん» コメントありがとうございます。そうなのです。ようやくお互いある種の再開ができましたので。どうにか完結できるように尽力しますのでお付き合いいただけますと幸いです。ジャンヌになるのも気に入っていただけて嬉しいです(照) (2021年3月26日 19時) (
レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
亜流乃(プロフ) - やっとランサーと!!!!!!!!!こういうチュエーション待って ました！ここまで書いて下さりありがとうございます！これからも応援してます！あと、ジャンヌになる展開も好きです(笑) (2021年3月25日 21時) (レス) id: bff6baca0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ありなさん» お待たせしてしまい申し訳ありません。先行きも少々不安ですが持続できるように努めます。コメントありがとうございます。 (2021年3月19日 18時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
ありな - 続編おめでとうございます！凄く嬉しいです！ (2021年3月18日 19時) (レス) id: 0b757b95a3 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» お待たせいたしまして申し訳ありません。持続できるように頑張りますね。コメントありがとうございます。 (2021年3月13日 16時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2021年3月12日 1時
