ヒャクキュウジュウキュウ話 第三者視点 ページ4
「さぁアサシンのマスターさん、こちらにきなさい」
「……」
諦めたかのように警戒を解いた彼女は、くるりと士郎と凛の方へと向くと。
「────……」
にこりと笑い、そしてキャスターの元へと歩み寄る。
側へと寄ればキャスターは何処からともなく現れた縄によって彼女の両手両足を拘束。
突然のことのためバランスを取ることも敵わず、寝転がるような形で地に伏せることになった。
「じゃあ」
伏せる彼女は、キャスターの続きの言葉を耳にすれば無理矢理起き上がって護るために動作に入る。
「セイバー、あの二人を始末しなさい」
「なっ」
葛木は動き始めた彼女を拘束するため、首を掴もうとするが人以上の動きをする彼女を捕らえることは敵わない。
「！」
視認することも難しい程の速度で葛木の手を回避した彼女は、常人では到底防げることは敵わない程の速度で斬り込もうとするセイバーの背後に張り付く。
拘束された両手をセイバーの首へとくぐらせ、身体を捻って同じく拘束された両足で見えない剣の軌道をずらしたのだ。
僅かに残ったセイバーの理性も相まり、攻撃は二人から大幅に反れる。
「逃げてくださいシロウ君！ リンちゃん！」
セイバーの背に張り付いたまま、二人に逃げるように叫ぶ。
唖然とする二人だったが、直ぐに凛が正気に戻ったらしい。
士郎の手を引いて身を
先程壁に戦闘によって生じた穴へと向かうが、キャスターはもちろん許すはずもない。
「逃がすはずないでしょう？」
「！」
キャスターの言葉に目を鋭くした彼女は、自身の背から振り払おうとしてくるセイバーの耳に唇を寄せて。
「────……」
「……」
直後、セイバーは一瞬だけ目の色が変わった。
しかし直ぐに生気を感じさせない瞳になったが、身体は動いていた。
突きの構え。
その先は逃げる士郎と凛、ではなく。
「
頭上にある、建物の基盤の一つである
元々経年劣化していた建物は激しい戦闘によって更に耐久を落としていた。
かろうじて建っていたのだが今のセイバーの攻撃によりその耐久値はゼロに。
「っ宗一郎様！」
ガラガラと音を立てて崩れ始まる建物にキャスターは葛木を守るために魔術を展開する。
激しい音を立てて崩壊する建物の中、彼女はセイバーに一つ礼を言うと拘束具である両手足の縄を無理矢理解いて、この瓦礫の中消えていったのである。
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翔べないペンギン(プロフ) - 亜流乃さん» コメントありがとうございます。そうなのです。ようやくお互いある種の再開ができましたので。どうにか完結できるように尽力しますのでお付き合いいただけますと幸いです。ジャンヌになるのも気に入っていただけて嬉しいです(照) (2021年3月26日 19時) (
レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
亜流乃(プロフ) - やっとランサーと!!!!!!!!!こういうチュエーション待って ました！ここまで書いて下さりありがとうございます！これからも応援してます！あと、ジャンヌになる展開も好きです(笑) (2021年3月25日 21時) (レス) id: bff6baca0f (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ありなさん» お待たせしてしまい申し訳ありません。先行きも少々不安ですが持続できるように努めます。コメントありがとうございます。 (2021年3月19日 18時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
ありな - 続編おめでとうございます！凄く嬉しいです！ (2021年3月18日 19時) (レス) id: 0b757b95a3 (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - ロゼファさん» お待たせいたしまして申し訳ありません。持続できるように頑張りますね。コメントありがとうございます。 (2021年3月13日 16時) (レス) id: 3d75302081 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：翔べないペンギン | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Information/
作成日時：2021年3月12日 1時
