【九条貴利矢】自分、お前のこと一生愛すから。【エグゼイド】

患者 ページ10

ガラガラッ、と音をたてて患者の子が入ってくる。









『大崎 星羅ちゃん、今日は久しぶりに検査だね。』









星「......うん。」









『、大丈夫。怖い事はなにもしないからね。検査終わったら、屋上行こうか』









星「うん、行きたい。」









この子は、幼いながらにゲーム病にかかってしまった女の子。





まだ小学校6年生だけど、この病院では噂になるほど美人さん。









クールビューティ、ってかんじかな。







この病院で心を開いてくれているのは、私だけ。





男性恐怖症で、永夢の検査は受けられないみたい。









『...はい。どこも悪いところはないみたい。健康だね。』









無言で頷く星羅ちゃん。









『じゃあ、私もこれから永夢と交代だから、屋上行こっか。』









そう言うと、星羅ちゃんは立ち上がった。







そして、私の白衣の裾を掴み歩く。









いつもの事だ。




こうしていないと、安心しないんだとか。









廊下を歩いていくと、ちょうど仕事に向かう永夢と会った。









『永夢、交代よろしくね！』









永「はい。...星羅ちゃん、」









と名前を呼ぶだけで、私の陰に隠れる星羅ちゃん









永「あ、あー...ごめんね、じゃあ、行ってきます！」









『はいよー』









星「、こ...怖い...」









『...大丈夫。怖くないよ、永夢は優しくていい人だよ？』









星「だけど、男の人はムリ...」









少しこわばった顔の星羅ちゃんと手を繋ぎながら、屋上まで歩いた。

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