愛してる。誰よりも君を【RYOSUKE.Y】

story2 ページ2

-masquerade-




別に見つけたくないわけじゃない

むしろ新しい恋があるなら…とは思ってる







．




伊野尾「…でもさー。Aって不思議なんだよね」

山田「んー？」

伊野尾「…なんか”まっすー一筋”なくせにﾌﾗﾌﾗしちゃって危なっかしいし。」









．




伊野尾「そのうちまた、「いのーくーん…」って泣きついてくる気がするんだよねw」

山田「あはは。…まぁ「いのーくーん」はないだろうな」







．


伊野尾「じゃなんて言うの？」

山田「涼介ー…だろw」








.


伊野尾「なんだよそれー‼」

山田「ｵﾚのが金あるし？優しいし？ｲｹﾒﾝだし？」









伊野尾「優しくてｲｹﾒﾝならｵﾚだって同じじゃん‼」

山田「ほー…。」









．


伊野尾「ｵﾚだってすごい優しいし…」

山田「お前…Aをｷｽだけで骨抜きにしたことある？」






．





伊野尾「ｷｽ...だけは無理だけど。ｴ ｯ ﾁ なら…‼」

山田「ｵﾚはある。」








伊野尾「へ？」

山田「溶けちゃうよぉ…って泣きながら甘えてくるAが可愛いんだよなー♪」

伊野尾「そんなぁー…」





．





山田「だから。甘える時は伊野尾じゃなくてｵﾚなの♪」

伊野尾「そんなの…ずるい‼」








…当たり前だろ。
「涼介ー…」って泣いて甘える声…





何回それを聞いてきたと思ってんだ。






．





ｵﾚが恋人を作らない理由はそれ。








Aがいつ泣きついてもいいように…
ｵﾚの隣は空けてある。







．



いつ…

どんな時に泣きついてきても。









ｵﾚがちゃんと受け止めてやるつもりでいるから








ｵﾚは恋人を作らない









…そんなことを言うとAは「ダメだよ‼」って怒るだろうから言わないけど。









ｵﾚが決めたこと。






.




Aは小悪魔だ。









本人に自覚はないだろうけど
あいつは人によって自分を変える。


.





伊野尾の前では「大人のお姉さん」

北山の前では「出来の悪い後輩」

藤ヶ谷の前では「聞き分けの良い彼女」

それ以外の奴には「素直ないいこ。」








そしてｵﾚの前では「意地っ張りな甘えん坊」で…








そしてその全てを受け止めるのが「増田先輩」。






.




Aの進むべき道は
真っ直ぐに増田先輩へと向かっている。
．



でも決して器用じゃないから



時々そんな自分に疲れて横道にそれやすい





．

story3→←story1

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す