扱い酷くないですか皆さん【文豪ストレイドッグス】

ツンデレ44 ページ44

二組織が電子手紙の解析を進めていた頃。

私達は普通に東京の街を歩いていた。

逃げない様にと腕は掴まれているけれど、逆に恋人かと云われてしまった。

誘拐犯は満更でも無さそう。あ、この人まだ彼女いない歴＝年齢なんだと察した。私もですけどバカヤロー

「この服とか良いんじゃね？」

「奢って呉れるの？有難う！」

「はいはい」

「誘拐犯の方が優しいこの現実」

少しばかりショックを受けていたら、此の服マネキン買いするかと云い出した為、マネキンごと買うのかと思って全力で止めろと云った。

勘違いだったらしい。

服を大きさだけ調整して其の侭買うらしい。

何で女子の私より判るんだろう。

「久々だなぁスカァト」

「もっと履けよオメー案外顔整ってンだし」

「ほんとに君何で誘拐犯してるの？」

「だから金だって」

「そうだった」

軽い茶番を繰り返し乍、服を購入。その後トランプとか遊ぶものを買って帰った。

端末？今は誘拐犯が持ってる。

流石に返す程莫迦じゃないと思うよ。

位置情報消さない莫迦ではあるけど。

「痣に見せるにはどんなんが良いと思う？」

メイク売り場に来て早々そんな事を聞かれる。

殴らないんだと云うと、“女の肌傷付けても責任は取れねぇからな！”と云われ何処の時代の奴かと思った。

莫迦だ。

「あー、じゃあ此と此。あと、この紅も良いかも」

「判った。後で百均で玩具のナイフも買うぞ」

メイクは自分で遣れって云われた。

恥ずかしがり屋さんめ。

そしてふと今までの仕返しに皆を困らせたくなって来て、思い付いた事を云う。

「序にリンスとか白濁なの買おう！躰散らして、ちょっとこの服なら破いて良いから汚して、ね！遣ろ！」

私が何をしたいかと判ったらしく、顔を真っ赤にして厭だと云われた。

そうだ此の人童貞だった。私も処女だ。

私みたいなゴリラ誰も襲わないって？そうだねごめん。

「よし、じゃあ昼飯買って帰るぞ」

「はーい」

粗方揃え、帰路につく。

帰って直ぐメイクして、写真を撮る。

新手の撮影会みたいで楽しかったよ。

「待って、其処の位置だとちょっと可笑しい」

等と細かい指導を頂き乍何枚か写真を撮り、一番人質っぽいのを選んで送信する。

取引場所も送った。

返信が途絶え、暇になった為遊んでいた時に皆が来た。

私は、誘拐犯と顔を見合わせて揃えて云った。

“何だっけ？”

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