【名探偵コナン】恋する気持ちは花が散っても2【降谷零】

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そして...季節は巡って夏。



例のヤツよ、ってエマが私の部屋をノックして



今朝、私の手元に届いた三通目。



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Aへ

もうすぐ仕事が終わる。

ようやく会いに行けそうだ。

君に会ったら、僕はきっと舞い上がってしまうんだろうな。

それくらいAが好きなんだ。

君はもしかしたら不思議に思ってるかもしれないな。

でも僕は、これは必然だと思っている。

覚えているかわからないけど君は僕にこんなことを言ったんだ。

俺と一緒だったら不幸でも幸せ、って。

君のことが気になりだしたのはそれがきっかけだった。

僕の話をするにはまだ少し時間がかかりそうだけど、これだけは断言できる。

俺は君を幸せにできるような男じゃない。

君を幸せにできると言えない男が、君の幸せを願っているなんておかしいだろ？

だけど君の言葉で、そんな考え自体がおこがましかったんだと気づいた。

この続きは顔を見て伝えたい。

だから、仕事に完全に片がついたら会いに行きます。

降谷



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三通目は、熱烈な愛の言葉が並んでいて



テレビから聞こえるニュース番組なんて耳に入らなかった。



本人じゃなくてエアメールだったのは残念だったけど



安室さんとは違う、降谷さんの言葉。



A、なんて風に呼ばれたことないのに。



無愛想で言葉遣いはちょっと雑、自分のことを俺って言ったりする。



でも、確かな優しさと強い意志がある。



何気ない私の一言を、ちゃんと受け止めてくれる。



いつかココアを飲みながら話した、何気ない会話。



私の気持ちは今も変わらない。



自分の幸せは自分で決めるけど



彼と一緒だったら、不幸だって幸せだと思う。



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「だから......会いに来て...」



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《♪》



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私の呟きに被せるようにして聞こえたニュースに



着信を告げる機械音が、混じった。



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