60．清き雨音と刑事の魂4 ページ25
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「...死、神......」
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男にだけは、私の声が聞こえたらしい。
楽しそうに肩を揺らしながら、降谷さんのことだと話せば
黙ったまま静かに目を伏せた降谷さんに
さっきまでとは違う意味で全身が熱くなるのを感じた。
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「............バカなのか、お前は...」
「......あ？」
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どうせ死神ってアレでしょ、降谷零と親しい人が云々って。
こちとらお前より詳しいっつーの。
どうせこの後、降谷零の過去が語られて精神的に云々って。
こちとらpix○vに世話んなってたんだからわかるっつーの。
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「かわいい部下が死んでから、言いやがれってんだよ...」
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私は降谷零を置いていかないし
降谷零のことだって死なせはしない。
絶対に自分の、仲間の命を諦めない。
刑事魂、ナメんなよ。
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「まだ......、私が死んでないだろーがっ！！！」
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そう言って、渾身の力で左肘を振り上げたら。
こめかみを狙ったそれが空を切る代わりに
ダァン...と銃声が近くで鳴る。
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「っ、よく、言った.........！」
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その声のする方を見れば...............山田さんが。
痛みで震えるはずの手を必死に伸ばしたのだろう。
拾い上げた拳銃を、男に向かって発泡していた。
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「く...っ、」
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男が手首を抑えて呻いている間に
山田さんがくれたチャンスを逃さないように
さっき取り落とした拳銃に向かって足を振り上げたら。
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「っ、上出来だ！！」
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いつか、映画で見た顔。
狂気じみたように片方の口角を斜めに上げた降谷さんが
蹴り上げた私の拳銃をしっかりとキャッチする。
男が拳銃を拾い上げるより先に降谷さんが発泡して
男のそれをより遠くに弾き飛ばした。
男が舌打ちしてる間に突っ込んできて
二、三の拳を難なく避けて...みぞおちに一発。
瞬く間に、男の身体はぐらりと揺れて。
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「.........こうなったら、全員、道連れだ...！！」
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まだ意識があるのかと驚いた私達の上。
けたたましい爆音の後で
天井が崩れてくるのが視界に入った。
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未桜 - 本当大好きですこれドタイプです……。テーマ一本釣りされて参りました。ストーリーも自然だし、キャラクターの魅力がとても引き出されていました! トリップした事に現実味のある主人公へかなり感情移入してしまいました。本当に素敵な作品をありがとうございました! (2021年12月22日 0時) (
レス) @page36 id: 22cb640d25 (このIDを非表示/違反報告)
キャラメル(プロフ) - 最っ高です！！！大好きな作品の1つになりました！これからも頑張ってくださいね(^^♪応援してます！ (2020年6月8日 15時) (レス) id: b8ac5a9a04 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 最高… (2019年12月14日 17時) (レス) id: f6fdf86c66 (このIDを非表示/違反報告)
神と名乗る凡人 - 最高ですね！これで読むの２回目のなるんですが何回読んでも感動します。上から出申し訳ないんですが、書き方も本当にプロで出せるような文章ですごく引き込まれました。これからも頑張ってください！応援してます。ありがとうございました！！ (2019年8月31日 2時) (レス) id: 5e8845cf1b (このIDを非表示/違反報告)
華蓮(プロフ) - 感動しました！！降谷零という人物が更に好きになりました！！話を読んでいて、表現の仕方？がすごく好きです、読んでいて面白かったし、キュンキュンしました！！これからも頑張って下さい！！ (2019年4月30日 1時) (レス) id: 28b0b44997 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ももこ
| 作成日時：2019年3月8日 16時
