【名探偵コナン】トリップしたら終わってた2【降谷零】

48．月下氷人の勝算2 ページ13

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「...じゃあ、降谷さん雰囲気が柔らかくなったのはその女性が要因なのか」



「ってことになりますね」



「...............A」



「はい」



「今日は定時に終われそうだな？」



「そうですね、急な案件もありませんし」



「飲みに行くか。奢ってやろう」



「やっかましいわ！！！」



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そんな風に茶化していても



山田さんの優しさはちゃんと伝わってくる。



正直なところ傷心しているのは事実だから



とりあえず、飲みには行くことにして



仕事を終えた私と山田さん、そして山下さんは



風見さんが外から戻るのを待って



四人で、居酒屋へと繰り出した。



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「降谷さんって失恋とかしないんだろうなぁ〜」



「あの降谷さんが好きになる女性だぞ、相当な魅力があるに決まってる！」



「ああ見えて、一途なタイプかもしれませんねぇ」



「...俺は知っている。あの人の好みを」



「えっ！？風見さん気づいてたんですか！？」



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ほろ酔い...かもしれない風見さんの爆弾発言に



私と山田さんは顔を見合わせる。



降谷さんってそんな話すんのか、って驚いている顔だ。



だけど風見さんは経緯については教えてくれなかった。



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「不器用で子どもっぽくて、強がってばかりいるが......一生懸命で真っ直ぐな女性だそうだ」



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それを聞いた山田さんが、A...って私を見たら



山下さんも、おやおや...って私の方を見ていて



風見さんは頑張れと言わんばかりに微笑んでいる。



いや、慰めてもらわなくても



わかってたことだし...そんなに衝撃もない。



それを話す降谷さんを見てたら悲しかったかもだけど。



みんなが優しいから、傷は深くない。



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「......本人がこれじゃ、まだ先は長そうですね」



「ははは。そうでもないかもしれませんよ」



「後は降谷さん次第ってところだろう。俺達にできるのはここまでだ」



「なんて顔してるんですか！飲みましょ！」



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こうなったら月下氷人でもなんでもやってやる。



勝算なんて始めっからなかったんだから。



せめて...幸せになってもらわないと割に合わない。



そう心に決めて、私はジョッキを呷った。



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