検索窓
今日:20 hit、昨日:12 hit、合計:56,601 hit

6 ページ6

過去




何もかも忘れたくて。
ただひたすら仕事に明け暮れてた日々に。


一枚の白い封筒がポストに入ってた。


折込チラシに混じったそれは、わたしには輝きすぎて眩しかった。


見たくもない。なんで。


あなたが全てだったのに。


ダイニングテーブルの上に置いて、ソファに沈んだ。


あなたが置いてったものも捨てれてないし。


写真だって飾ってる。


未練がましく置いてたそれを捨てて。忘れて。と言われてる気がした。


やっぱり可愛げがなかった?今更思ってもどうにもできない。


あなたが置いてったバイクの手袋もテレビの横に置いてるの。


冬の日は寒いからさって。


あなたが出て行った冬の日の方がわたしには冷たすぎたよ。





ジェシーside



姉さん。


「見て、彼ねバイクが好きで、」


その写真を見せないでよ。


いつだったか、慎太郎と北斗の共通の知り合いとして紹介された彼がいた。


「こいつさ、超いい子捕まえてんだよ!!」


「おいやめろよ(笑)」


あいつの隣には、大人しい女の子がいて。


「もう別れたらしいんだけどね?」


姉さんは知らないんだ。昨日、2人の記念日で写真がSNSでアップされてたこと。


「前の子、すごいめんどくさいらしくてさー、」


そんなはずない。仕事熱心で…


「ねえ、聞いてる?」


「姉さん、やめときなよ、その人に近づくのは。」


え、やだよ。そう言った姉さん。
このとき止めればよかったの?


Aさんは苦しまずに、俺と過ごす日々なんて送らなくてよかったのかな。


「ジェシーみたいに生まれたことを喜んでくれた人なんていないの。」


光を失ったような目の姉さんに、かける言葉なんて。
軽々しく聞こえてしまう。


そう言い訳しないと。


もうなにがなんだか、わからなくなる。

7→←5



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (149 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
576人がお気に入り
設定タグ:ジェシー , SixTONES
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:エリンギ | 作成日時:2020年7月28日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。