episode#1 ページ23
「初めまして美しい人…どうか私に貴方のパンツの色をお聞かせ下さいませんか?」
「…はぁ?」
「あっはは!Aってば超おもしろーい♪」
彼の前で跪き、その美しい手にそっと触れて言う。
その時彼は唖然としていたけれど、そんな表情も素敵だと思った。
これで後は、隣でケラケラと笑っている飴村君がいなければもっといいんだけど…
「…乱数、このとってもユーモア溢れる方は一体?」
「幻太郎、変な奴に好かれちゃったねー!」
「幻太郎と言うのか?名前までお美しい…!」
「…質問に答えなさい、乱数」
その口から紡がれる言葉一つ一つが美しく聞こえる私はもう重症だ…
近々Dr.神宮寺に見てもらわねばならないな!
そう思っていると突然飴村君が私の左腕に抱きついてきた。
その拍子に幻太郎君の手が離れてしまった…
まったく、飴村君は…
「こいつは京学A!ちょっと頭のイカれた人文学者だよ♪」
「飴村君!!私の紹介をしてくれてありがとう!!だが、もっといい紹介があったのではないかな!?」
「だって事実でしょ?人間大好きなヘンタイ♪」
「あはは!!確かに!!」
そんな私たちの会話に、その綺麗な顔を歪ませ此方を見つめている。
「本当に、何なんですか…貴方たちは」
「…幻太郎、Aのこと知らないの?」
「こんな人、会ったことも見たこともありませんね」
「ふーん…あはは!」
「何ですか乱数?」
「なんでもなーい♪それよりも今日はなにして遊ぼっか?」
「すまない飴村君。行きたいのは山々なんだが、私はこの後講義があってね。私を求めている可愛い生徒たちの元に行かなければならない!!」
「えー!つまんないの!!」
そう言って駄々をこねる飴村君を横目に、私は幻太郎君の前まで来て再びその手を取る。
「幻太郎君、折角君に会えたと言うのにもう行かなくてはいけないと言うのが大変心残りだ…!!」
「はぁ…」
「だからせめて!!君のパンツの色だけでも!!」
「赤です」
「赤!?なんて情熱的な…!!」
「なんて、嘘ですよ?」
「嘘っ!?」
「赤の他人に自分の下着の色なんて言うわけないじゃないですか」
「ぐぬぬ…悔しいがごもっともだ…」
嘘を言うなんて、そんなオチャメな一面も持ち合わせている幻太郎君に、ますます興味を引き立てられる。
彼をただの一目惚れで終わらせたくない…せめて名前だけでも覚えてもらおう!!
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あかねっこ(プロフ) - たかのりさん» 私の代わりに教えて下さりありがとうございます!! (2018年11月3日 16時) (レス) id: 11c41707f8 (このIDを非表示/違反報告)
あかねっこ(プロフ) - カリーチェさん» リクエストありがとうございます!!攻め主でいいんですよね?ご期待に添えられるか分かりませんが書かせていただきます!! (2018年11月3日 16時) (レス) id: 11c41707f8 (このIDを非表示/違反報告)
カリーチェ - 男主くん攻めをお願いします! (2018年11月1日 19時) (レス) id: e7868645e8 (このIDを非表示/違反報告)
カリーチェ - すいません!間違えました! (2018年11月1日 19時) (レス) id: e7868645e8 (このIDを非表示/違反報告)
たかのり(プロフ) - カリーチェさん» 男主攻め固定ですよ……? (2018年11月1日 15時) (レス) id: e7418c529b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかねっこ | 作成日時:2018年10月14日 9時