君の背中 【赤羽業】

5 ページ5

ブニョン ブニョン

奇妙な音が教室中に鳴り響いた
この音の原因は殺せんせーだろう

｢なぁ殺せんせー何やってんだ…？｣

｢さぁ…壁パンじゃない…？？｣

さっきカルマにおちょくられてムカついてやっているのかな
まぁあんなことされて怒らない方が不思議だから分からなくもない


｢あぁ！！もう小テスト中なんだから静かにしてよ！｣

｢こっ、これは失礼！！！｣


ていうかあれ無意識だったんだ…そこまでムカついてるんだ 私は後ろの方の席(カルマの隣)だからあんまり気にならなかったけど…


｢よォカルマ あのバケモン怒らせてどーなっても知らねぇーぞー｣

｢おうちにこもってた方がいーんじゃねぇーか？？｣


寺坂組がカルマへ馬鹿にするような目を向けた
ここも相変わずだなぁ


｢殺されかけて怒るのは当然でしょ寺坂 どっかの誰かさんみたいにしくじってちびっちゃったわけじゃないし｣



｢ふっ…笑｣



｢はァ！？！？チビってねぇーし！つか飯塚！！てめぇも笑ってんじゃねぇ！！｣


｢そこ！！！小テスト中ですよ！静かにしなさい！！！｣


特大ブーメラン帰ってきてるの気づいてないのかな
殺せんせー
私はそんなことを思いながらふと隣の席の机を見つめた


｢なに？A 堂々とカンニング？？｣


｢ちっ、違うよ！私もそれなりにできてるし！｣


｢カンニングしてもいいけど全問正解だから疑われちゃうよ？｣


｢だから違うって！カルマが次どうやって暗殺気になって…｣


｢んーー まだ考え中…あっ！いいこと思いついた｣


カルマはしたり顔になってガサゴソと動き出した
なんだろう…カルマの事だから、ろくなことではないのは確かだけど正直少しだけワクワクしてしまう



｢うーん、おいしい｣


そこには平然とジェラートを食べるカルマがいた
ん？？ってえ！？！ジェラート？？！



｢ごめんごめん、殺せんせー 俺もう終わったからさジェラート食って静かにしてるわ｣


｢ダメですよ授業中にそんなもの まったくどこで買ってきて…｣

ピタッと殺せんせーが固まり大事なことを思いついたような顔をしてこちらを見た


｢それはっ！昨日先生がイタリア行って買ったやつ！！！｣


いやいや！お前のかよ！！
さすがマッハ20…わざわざイタリアにまで行ったのか


｢あっ、ごめーん冷蔵庫に冷やしてあったからさ｣


｢ごめんじゃ済みません！溶けないように苦労して寒い成層圏を飛んだのに！！｣

6→←カルマの時間

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す