君の背中 【赤羽業】

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私達は奴らに捕まってしまい車の中にいた
そもそも高校生が車なんて運転していいのだろうか
まぁ…こいつらにはそういう概念は無いのだろう




｢ちょろすぎんだろ！こいつら！！！！言ったべ？？普段計算ばっかしてるガキはよ、こういう力技には無力なのよ｣




こういう時は冷静に相手を分析する…
方言を使っている、それも京都の方ではない
相手は多分私たちと同じ修学旅行生だ




｢…これって犯罪ですよね？ 男子たちにあんな目に遭わせておいて｣





｢人聞きわりーなぁ、修学旅行なんてお互い退屈だろ？楽しくやろうって心遣いじゃん｣





ビンゴだ
つまりこいつらはきっとそう遠くには行かない
殺せんせーのしおり読んどいてよかった…




｢な！まずはカラオケ行こーぜ！｣




｢なんで京都に来てまであなた達とカラオケ行かなきゃなんないの？旅行の時間台無しなんですけど｣





私が言葉だけでも抵抗しようとすると運転席から吐き捨てるように




｢わかってねぇーなぁ その台無し感がいいんじゃん｣




｢そこの彼女ならはわかんだろ？｣




そう言って携帯を取りだした




その画面に私は目を見開く




そこには髪の毛を染めた神崎さんに似た人…いやこれは神崎さんだ
でもどうして…？




｢去年の夏頃東京のゲーセン、これお前だろ？ さらおうとしたら逃がしちまった まさか椚ヶ丘の生徒とはね〜〜｣




奴らはニタニタと携帯を見つめる



｢でも俺にはわかるぜ 毛並みの良い奴ほどよどこかで台無しになりたがってんだ｣



…何を言っているのだこいつは



｢楽しいぜ、台無しは 墜ち方なら俺らぜーんぶ知ってる｣






｢これから夜まで台無しの先生が何から何までしえてやるよ｣






そう言い放つとニタニタした顔をして私たちへ腕を伸ばしてきた

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