ドキドキの時間 ページ28
みんなが必死に本校舎へと続く山道を降りている中
私達は木陰の下で休んでいた
5月の爽やかな風が私の髪の毛を流した
「ていうかサボりには渚くん連れてかないんだね」
「渚くんはそういうタイプじゃないでしょ それにAなら一緒に居てくれるかなって思ったの」
「何それ 私もサボるタイプじゃないんだけどなー」
カルマの言葉に私は少しだけ冗談めかして笑った
でも一緒に居てくれるかなって思ってくれたのは正直嬉しい
だけど少し、いやだいぶ小っ恥ずかしくて
「私もう中入るね」
と照れ隠しで逃げようとした
「ちょっと待ってよ」
その声をあとにしズカズカの歩いた瞬間だった
視界がくるりと反転する
「うわっ…!!?」
「ちょっ…危ない!!」
カルマが私に手を伸ばしたのがわかる
私は痛みに耐えるように目を瞑った
ドサッと2人して倒れてしまった
多分木の根に足が引っかかってしまったのだろう
「いたたたっ…」
起き上がろうと目を開けた
するとそこには至近距離でカルマの顔があった
カルマが私に覆いかぶさっているのだ
…2人の息を飲む音が風と共に去っていく
私は今のところカルマに恋愛感情はない
だけどこの距離は…意識せざるを得ない
きっと私の顔は真っ赤なのだろう
カルマは無言で私をじっと見つめていた
…動けない
さすがにこの体制はまずい
「カルマ…その守ってもらったところを悪いんだけどちょっと退いてもらっても…」
カルマは私のその言葉にハッとするように私から離れた
「はぁ…自分が抜けてること気づいてないわけ? ほんと危ないなぁ」
カルマは早口でそう言いながら顔を逸らした
「ごめんって」
両手を合わせて私は小さく謝る
カルマが顔をそらす時に見えた頬は少しだけ赤くなっていて
この距離感だと流石のカルマも動揺するんだなと関心してしまった
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みづき(プロフ) - 猪口玉理さん» 感想ありがとうこざいます!!初心者でまだまだ未熟ですが頑張ります!! (2020年3月31日 18時) (レス) id: baa518ef73 (このIDを非表示/違反報告)
猪口玉理(プロフ) - はじめまして! チョコダマリと言います。家庭教師ヒットマンREBORN!の作品を書いております。1ページ読んで面白いと思いました! これからも頑張ってください! (2020年3月29日 15時) (レス) id: 737d873cb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みづき | 作成日時:2020年3月10日 15時