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……嫌な予感。



「ありましたよ、四葉!」



「本当ですか?!」



嬉しいのかショックなのかよく分からない感情に襲われる。



王子様の手を見てみると____



「……四葉、どこですか?」



何も握られていない。


まだ採っていないのかな、と思ったが 王子様はずっとこちらを向いている。




まさかハッタリ……?!

そう思ったが、次の王子様の行動でそんな考えは消し飛ぶことになる。



「ここ」



____王子様は私の目の前で、黒くて四角い、小さめな箱を取り出した。



それをパカッと開けると、中には四葉のクローバーをかたどった指輪が。



「A」



名前を呼ばれ 我に返る。


「はいっ」と反射的に返事をすると、彼は優しく微笑んだ。



……彼の黄色い髪が陽の光を帯び キラリと光った。



「左手、出して?」



言われるがままに、王子様に左手を出すと 指輪を取り出して人差し指につけた。



「よかった、似合ってる」



差し込んだ太陽の光で 人差し指の四葉が輝く。



「本当に、いいんですか……?」



私がそう言うと 王子様は私を抱きしめた。



「僕の気持ちだから、受け取って。……四葉の意味、分かる?」



四葉の意味と言われても、私の知ってる四葉の意味は……



「幸運、ですか?」



「そういう意味もあるんだけどね、僕が込めた想いは____」



ゆっくり、私から離れていく王子様。


言うのか迷っているのか、少し考えるような素振りを見せた。



「……やっぱりいいや。Aの意思で決めて?」



……言いかけたことを途中でやめられると更に気になってしまう。


今度お城の誰かに聞いたら答えてくれるかな。



「____もうすぐ一ヶ月経ちますね」



少し間を置いてそう告げられる。


そうか、もうすぐあれから一ヶ月も経つのか、なんて感慨深くなるが そんな悠長なことは思っていられない。



「私は、今のままがいちばんいいですけど」


これは紛れもない本音だった。



誰かと結婚するとなると、やはり今のままというわけにはいかないだろう。

さとみ様以外は国王になりそうだし。



「前々から考えていたことなんですけど、Aが誰も選ばなかったら一妻多夫制でも作ろうかなって思ってて」


「一妻多夫制?!」


……私的にはお断りだ。


私は誰か選べないのではなくて 誰かを選んで結婚するのが嫌なのだ。




「まぁひとつの手段ですよ」とへらへらしている王子様だった。

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虹の根本付近に生息しているアイ(プロフ) - 菜々志さん» 菜々志さん ありがとうございます嬉しいです;; (2022年2月19日 11時) (レス) id: c4be3cb89b (このIDを非表示/違反報告)
菜々志(プロフ) - 高評価をもっと押させてくれぇぇぇ!!!ww (2022年2月19日 8時) (レス) @page7 id: ec6dd9f0aa (このIDを非表示/違反報告)
虹の根本付近に生息しているアイ(プロフ) - 泡沫さん» 泡沫さん コメントありがとうございます! そう言っていただけて本当に作者冥利に尽きます……(T T) 体調にも気を配りながらこれからも更新頑張ります! (2022年1月15日 15時) (レス) id: c4be3cb89b (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(プロフ) - こんなに面白いと思った作品は初めてです…!体調にお気を付けて、そして更新も無理せず頑張ってください! (2022年1月15日 12時) (レス) @page50 id: 7687e77697 (このIDを非表示/違反報告)
虹の根本付近に生息しているアイ(プロフ) - 泡糖さん» コメントありがとうございます!わたし的に小説を書いていていちばん嬉しいお言葉、本当にありがとうございます…(泣 ) 最近寒いですもんね、体調に気をつけながら更新頑張ります!泡糖さんも体調を崩されませんようにお過ごしください✨ (2021年12月30日 8時) (レス) id: c4be3cb89b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:虹の根元付近に生息しているアイ | 作成日時:2021年11月24日 21時

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