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そうずっと抱えてきた思いを話した彼は
涙を流していた
『よく頑張ったね・・・、凄いよテヒョンさんは。』
頬に手を触れ涙を拭き取る
それでも涙は止まらない
それだけ我慢してきたのであろう
『はい・・・』
そっと蜂蜜レモンを渡すと
震えた手で受け取るテヒョンさん
「・・・あったかいねっ・・・・・・。」
『ふふ、そうですね。』
そんなテヒョンさんをそっと抱きしめる
背中を擦りながら大丈夫と声をかけ
数十分たった後にようやく涙は止まった
『・・・テヒョンさん。』
「なに・・・?」
『お金、払いに行きましょうか・・・!』
ずっと握りしめている小さな花
「でも、僕お金なんてっ・・・」
『私が払います。』
「え・・・?」
『それ、私にくれるんでしょう?
テヒョンさんの知らない世界を、
私がこれから教えます。』
まだ唖然としているテヒョンさんに
『行きましょうか!・・・ふふ。』
そう言って手を取り森から歩き出す
森から出ると
私たちを待っていたかのように
大人達がずらりと並ぶ
「全く、なんてことをしてるんだ!」
「これは犯罪よ?!」
「さぁ、商品を返してもらうよ!!」
あぁ、
テヒョンさんの気持ちがわかったよ
この大人達に囲まれて
まだ何も知らない自分にこんな風に言われたら
怖くなるもの
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作者名:hyu-ra | 作成日時:2020年9月21日 10時