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―131 目が見えない ページ31

「これがここ約4ヶ月に起きた事だよ

その後はご存知の通り、アジトへ向かっていた途中で獄寺と山本を見つけたんだ」


話し終えたAが目元の包帯を撫で、喋って乾いた舌をコーヒーで湿らせる

沈黙が続くので、啜る音でさえも目立ってしまうなとAは苦笑した。


「どうかな、山本たちの話と一致した?」

「ああ…あの時虫の息だったツナは山本と獄寺に、そもそも裏切りなどなかったことだけ伝えて事切れたらしい」

「そう…あいつらしいね」


そしてまた訪れる気まずい静寂
それまで目を潤ませてAの話を聞いていたビアンキとフゥ太が耐えかねたように、意を決して口を開くとそれより早くAが言った。


「すべて白蘭のせいだよ

ひとつ言えることがあるなら、私たちがもっと強ければ避けられたんだ。すべてね
隠すつもりで黙ってたんだから、わからなくて当然なんだよ

だから謝る必要は無い」


また泣き出してしまったビアンキ
ビアンキの気持ちはわからないでもない
俯いてしまった彼女に、Aは大丈夫だから、と再度声をかけた。


「しかしよく逃げ切れたな、炎が回復していたとはいえ体はボロボロだったんだろ」

「それはこれのおかげ」


懐から出した匣をひとつ机の上に置いたAがそのまま開匣させると、匣の底にゆらゆらと黄色い炎が輝いている


「なるほど、保存用の匣か
炎専用のものは初めて見たな」

「私たちも、今まで匣の研究をしていましたが聞いたことがありません」

「これが私の元へ来たのはただ運が良かった。
この匣のおかげで新しい戦い方を身につけている途中だったから、炎を満タンにしてたんだ

まぁ、白蘭から逃げられたのは、それだけじゃないだろうけどね」


そうか、晴れの炎を匣に入れていたから体をある程度癒し、逃げることが出来たのか
ガンマにやられた山本と獄寺を治したあのカラスも、それに関する仕掛けがあったんだろう、と推測していたところでリボーンはAに聞き直した。


「それだけじゃねぇってのは?」

「たぶん、白蘭は私をわざと逃がしたんだ」


Aの発言に場がどよめく


「なんでそう思うんだ?」

「10年前の守護者たちが未来に飛ばされて来てるんでしょう?そこの沢田みたいにボンゴレリングと一緒にさ
なら、遠からず私も入れ替わるはず

そうなった時、私がまだあの部屋に閉じ込められていて、目の前に白蘭がいたとすれば
10年前の私はすべてを察して迷わず、即座に命を絶っていただろうから」


もちろん、ボンゴレリングを砕いてね

―132 命の重さ→←―130 悪魔の話 終幕



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なの - 久しぶりに読みに来たのですが、やっぱりぽんかんさんの小説はとっても面白いです。どれだけゆっくりでもいいので、更新いつまでも待っています。 (5月6日 23時) (レス) id: 516891f2ca (このIDを非表示/違反報告)
po_poncham(プロフ) - 一夜さん» 長らく更新していてすみません、あたたかいお言葉ありがとうございます。ふたりとも幸せにするために頑張りますので、今後もよろしくお願いします。 (2022年2月24日 0時) (レス) id: feaf66d49a (このIDを非表示/違反報告)
po_poncham(プロフ) - 杏音さん» 長らく更新できずにすみません、シルヴァくんまた出てくるのでお楽しみにしていてくださいませ。 (2022年2月24日 0時) (レス) id: feaf66d49a (このIDを非表示/違反報告)
一夜(プロフ) - 初めまして。ぽんかん様のこの小説がとても大好きで何度も繰り返し読ませて頂いております。トガセちゃんもシルヴァくんもとても大好きです。お忙しいとは思いますが、いつかまた更新されることを願っております。素敵な作品に出会えて幸せです。ありがとうございます! (2020年12月26日 4時) (レス) id: a1724270ec (このIDを非表示/違反報告)
杏音(プロフ) - はじめまして。どちゃくそに好きです私..!シルヴァくんすごく好きです!!続き楽しみにしてますね! (2020年3月14日 4時) (レス) id: 966729f8ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽんかん | 作者ホームページ:ありません  
作成日時:2019年3月17日 0時

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