くまさんとはちみつ

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※このお話は、フィクションです。
※幼い🐻くんが精神的に傷つくシーンがございますので、苦手な方はご遠慮ください。

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Side：GREEN



Staff 『今日のゲスト、ジャニーズJr.の森本慎太郎くんで〜す！』

「よろしくお願いします！森本慎太郎です」

たくさんのスタッフさんと共演者の皆さんに、頭を下げる。

今日は、有名なバライティー番組に出る。
最近は毎日収録があるから、顔を覚えてくれた大人も多い。


名前を呼ばれたら、正直に感想を口に出す。
カンペを振られたら、事務所の人と練習したいつものセリフを喋る。

僕を見て、大人がみんな話かけてくれる。
可愛い可愛いって、ニコニコしてくれる。



Staff『これで以上となりま〜す。お疲れ様でした〜！』

ちょっとだけセットを眺めてたら、無事に収録が終わったみたい。

「ありがとうございましたぁ！面白かったです！」

大人たちにまた頭を下げる。


これで今日は終わり。あとは着替えたら、家に帰れる。
夜ご飯何かなって考えてたら、さっきまで一緒に収録をしていた共演者さんに呼ばれた。


・・・・なんだろう？


ついて来てって言われて、薄暗い部屋にあの人とふたり。

僕を見る目が、ちょっとこわい。


急に、胸ぐらを掴まれる。

『お前さ、子どものくせに調子乗ってんじゃないの？チヤホヤされてるからって、舐めやがって』

思わぬことに、顔が引き攣る。
全身が、硬直する。

＿＿怖い、怖いよ。なんでそんな、酷いこと言うの。


大人の大きな手で肩を抑えられれば、空手で鍛えた力なんて、何の役にも立たないみたい。

口を塞がれ、聞きたくもない言葉を全身に浴びる。


『お前、誰かに言ったらどうなるかわかってるよな』

こくんこくんと頷くと、あの人はどっかへ行ってしまった。


解放されれば、僕の頭は意外と冷静だった。

腕を見ても血は出てないし、あざもできてない。


ただ、僕の心だけが、ボロボロになっていた。



ぼーっとする。投げつけられた言葉が、頭の中を反響する。


＿＿悔しい。つらい。泣き出したい。

だんだん身体が震えて、脚がすくむ。


でも、必死に涙を堪えた。
だって、事務所の人にいつも言われてるから。

慎太郎、外では泣いちゃだめだよ って。

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