不安ごと ページ6
「...い、...おい、おい！」
A「へ、あ、え？何？」
「君最近上の空になるの多くないか？大丈夫か？」
熱があるのか？と言って額に手をのせ体温を測って心配してくれるトム
私がずっと考えているのはあの新入生のことだった
A「大丈夫よ。心配しないで」
「何を悩んでいるんだ。隠さずに、教えてくれ」
まっすぐ有無を言わさない目で見つめてくるトム
「君が黒曜と千と遊んでいるときにもあんなに上の空になることなんてないからな。明らかにおかしすぎる」
A「...本当に大丈夫なのよ？ただ」
「ただ？」
A「....あの、スリザリンに入ってきた新入生」
「...ネロ・ディオニュソスのことか？確かに僕をよく尊敬して引っ付いてくるが」
少しだけ言うかどうか悩んだが、彼に隠し事なんてほとんどできないの知っていた
トムに内緒で一人で厨房に行ってお菓子をもらいに行ったときも
一人でいたときにトム狙いの女の子に嫌味を言われ続けていた時も
勉強に行き詰ってどうしようもなくなっちゃたときも
少しでも後ろめきたいことがあったときや悩み事があったときは絶対にばれた
超能力でも使っているのではないかと思って聞いたこともあるが
そんなものは使ったことなどないといって笑われた
単純に観察に能力が優れているのだろうけど
「あいつがどうしたんだ？」
A「...最近、本当によくトムといるなぁって。なんか、私やマートルから距離が離れて行ってるみたいで」
「嫉妬したのか？安心しろ。ワレンはともかく、君から離れることなど絶対にない」
心底嬉しそうに笑って私の頬を撫でる
最近なんか少しずつこういったスキンシップが多い気がする
なんか、目も柔らかい気がするし
まぁ気のせいか
A「ならいいけど、私、意外に寂しがり屋だからね？」
「知っているさ。じゃないとあの時君はあんなに僕を追ってきていないし、先輩に技はかけていないだろうからね」
くすくす笑いながらからかうようにいう
口元に添えられている手が優雅だ
A「...トムって本当に私よりきれいで腹立つ」
「なんだそれ」
A「...よく言われるし、私自身実際そう思うけど、見た目釣り合わなさすぎる」
「誰に言われた」
わざとらしく肩をすくめながらすねたように大げさに言えば
いきなり声ががんッと低くなった
A「...冗談よ？いわれていないわ」
「...そうか、ならいいんだ」
弁解すれば空気が落ち着いた
なんなんだお前
本当に大好きか
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日向(プロフ) - ネロと仲良くなれることを願う (2022年10月29日 22時) (
レス) id: 8e35b9a1dd (このIDを非表示/違反報告)
朔々PANDA(プロフ) - 読んでてとても楽しくて 暫く熱中して読んでました！全裸待機で応援しながら待ってます！ (2022年10月22日 13時) (レス) @page13 id: 3a7fd92cae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：林檎 | 作成日時：2022年10月8日 14時
