【完結】愛しき実験ハムスター〈２〉【名探偵コナン】

愛してください５０ ページ7

コナンside




コナン「それで、何かわかったの？」

沖矢「いえ、何も得られませんでした。」



その言葉に驚く。

ＦＢＩと公安、組織の力をもってしても、
Aの詳細がわからないのだ。



コナン「不自然だよね。」

沖矢「ここまで来ると、流石におかしいです。」



誘拐などの被害届けだけじゃない。

Aの生まれた年まで洗いざらい調べたのに、だ。



まるで、この世に存在がないみたいじゃないか！



沖矢「Aの記憶が戻るのを待つしかないですね。」



Aの記憶．．．

どうやってそのピースを集めるか悩んでいると、
チャイムが鳴らされた。



『コナン君！』


突然の訪問者に苦笑する。

なるべく会わせたくない人が、ここにいるから。



沖矢「おや、Aさんですか。」

『あ、どうも。』



はぁ、この部屋に灰原がいなくてよかった。

今度こそ何をするかわからない。


コナン「どうしたんだ？」

『透に怒られた。』



？


あの人がAを怒るなんてあり得ないだろ？



コナン「何したんだよ。」

『ちゅーした。』



あ．．．(察し)



Aの真剣な表情に、
沖矢さんは肩を揺らして笑っている。


コナン「で？」

『透にちゅーされて．．．一緒にいるの、苦しくなった。
　今は平気だけど。』



その言葉を聞いた沖矢さんの笑いが止まった。

懐かしい何かを見つけたような顔になる。



沖矢「．．．サリトス．．．」



言葉になったものは、もうこの世にいないライの相棒。

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