捌拾壱 ページ31
「…。」
朝、きっと、今は朝なのだろう。
無限城は橙色の光だが。
隣を見れば私を抱きしめながら目をつぶって寝ている無惨さん。
「……無惨さん大好きです。」
ギュッと抱きついた後、そっと抜け出そうと、少しずつ動く。
無惨さん、今ぐっすりだし、多分大丈夫。
抜け出して、着替えて外に出て、柱の方達に会って説明しないと。
急に居なくなったりなんてしたら、みんな大騒ぎだよね。
「…。」
よし、抜け出せた。
急いで帯を外し、浴衣を脱いでいると
「何処に行くつもりだ。」
後ろから声を掛けられ、心臓が飛び出しそうになる。
「…初めて出来た人間の友達の所に……ですかね…。」
「……それは男か?女か。」
「うーん…女の人も居れば、男の人も…ですかね!」
「そうか。」
無惨さんはそれ以上何も言わなくなったので、後ろを振り向くのが何となく怖かった為、振り向かずに着替えた。
「……無惨さんっ。行ってきます」
「…いや、待て。」
急に呼び止められたかと思えば首元に何かが触れた。
何度も何度も触れられて、それが、無惨さんの唇だって分かると余計に顔が熱くなった。
「今日も気をつけるんだぞ。」
無惨さんは微笑んで私を送り出した。
胡蝶さんが言っていた執着、閉じ込められると言っていたが、そんな事はなくて安心した。
***
「あ。」
私がちょうど降ろされた村に、冨岡さんが歩いていて、私を見つけるとすごい速さで私の腕を掴んだ。
「……どこに行っていた。鬼舞辻無惨の所か。」
「…はい……」
そう返事をすると刀を出そうとしてくるので慌てて止める。
「大丈夫です!!情報も何も言っておりません!!その証拠に昨日、お館様の所に無惨さんは来ていないはずです!」
「……鬼にされなかったんだな。」
「鬼にされる……?ですか?」
「…それは…」
冨岡さんが言いかけた時、
「A!」
「あ、不死川さん。」
不死川さんと冨岡さんは合同任務だったのだろうか。
「あ、不死川さんじゃァねェ……!」
「すみません…昨日捕まってしまって、無惨さんと会ってきました。」
「情報は言ってねェんだな?」
「もちろんです。」
そう返事をすると、
「お前…首、どうしたァ……」
「首…ですか?もうあの傷でしたら治っていますよ…?」
「これはァ…鬼舞辻無惨にされたのかァ?」
よく分からないでいると不死川さんは顔をしかめた。
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秋栄 - 李由華さん» おぉぉぉ!ありがとうございます!!続編は明日の0時ぐらいには出せればなと思っております!!深夜12時ぐらいにここに来ていただけたら、多分続編行けるはずです!!しっかりと期限までに出来るように努めてまいります!コメントありがとうございました! (2020年5月3日 13時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
李由華 - 続編制作頑張ってください! (2020年5月2日 21時) (レス) id: a39b69135d (このIDを非表示/違反報告)
秋栄 - 鬼小夜千夢さん» アニメOPでも、少ししか映らないのにカッコ良さは際立って…もう無惨様は美しくカッコイイですよね!この作品でそう思っていただけたのなら光栄です! (2020年4月30日 15時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
秋栄 - ひろかさん» 鳴女ちゃん本当に可愛いですよねっ(*´▽`*)私も大好きなんです! (2020年4月30日 15時) (レス) id: c61d719ffa (このIDを非表示/違反報告)
鬼小夜千夢 - 無、無惨様!死にそうなぐらいかっこいいし……あぁもう死にそう(//∇//) (2020年4月29日 17時) (レス) id: 998332dba8 (このIDを非表示/違反報告)
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