高貴な僕ら

7 スンヨン ページ7

Aとの出会いは中学2年生の時



ある程度俺も社会的に成長してきたからと



父と母が俺をパーティーに連れていったとき





人がめちゃくちゃ多いこの中で



一際目立つ女の子がいた




紫のドレスに身を包み



1人で角に座っている




「ウソガ」


「なに？」


「あの子誰だっけ？」


「あれだよ、キムグループの養子」


「養子？」


「そう、あそこの社長の隣にいるのが本当の娘のサラン」




養子？



中学生の俺にとって少し難しい家庭環境だった




「なぁ」



そう声をかけると



黙って俺を見あげる




「名前はなんだ？」



「私の？」




綺麗なパーツが喋る度に動く





恋を知らない俺が





一目惚れをした相手






そして…






今も






＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






「美味しいです！」



「そう〜良かったわぁ(笑)Aちゃんはほんとに美味しそうに食べてくれるから嬉しいわぁ」




賑やかな会話が聞こえてきて




「あ、スンヨン！」



「ほら、あんたも食べなさい？」



「後で食べるよ」




もう時計は8時





「A送るから帰ろ」




そういうと一瞬、Aから笑顔が消える



「帰ろう」この言葉を言うのが



俺は1番嫌な瞬間





「Aちゃん、いつでもまたおいでね」




「はい！ご馳走様でした！」




母さんは心配そうな顔でAを見ていた

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