高貴な僕ら

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相変わらずスンヨンの部屋はモノクロで



光なんて遮光カーテンで遮られてるから真っ暗で




「暗っ」



「文句言うなら帰る？」



「間接照明つけようと思うんですけど…」



「つけていいよ」




スンヨンのベッドの上に付けてある間接照明の光をつけると


少し光が照らされる




「これさ、カーテン開けた方が明るくなるよね？」



「お前って頭いいのにアホだよな」




当たり前のことを当たり前のように聞く私にちょっと呆れ気味のスンヨン



これが多分素のスンヨンなんだろう





公の場では盛り上げ役の中心的存在



私といる時はそんな要素なんてひとつも無い





「寝るの？」



ベッドに横になって動かないスンヨンに声をかける



「お前はアップルパイ食うんだろ？寝るなよ」



そう言われる



「寝ないし」



スマホに電源を入れると



スンウさんから不在着信が入っている



そっと電源を切る





「なにため息ついてんの」



「え、ついてた？私」



「お父さん？それともあの男の人？」




スンヨンの言っているあの男の人は多分スンウさんで



「そう、スンウさん」



「お父さんの犬か」



「その言い方はないでしょ？スンヨン」




ベッドの上に寝転がり目を閉じたまま話すスンヨン




「あの人とは話してない」



「可哀想に(笑)」



「まるで私を映し出している鏡みたいで」

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