ぼくの濃萌黄 ページ44
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パパに抱き締められている。そう気付いたのは存外早かった。
エ何でわたし？とパパの顔を見ようとするも、豊満な胸(雄)に顔が沈んでいるのと強固な腕に抑えられているせいで、顔どころか顎の先すら見えない。というか、息、息がしずらい。窒息死が目前。
「小学四年生の女児、豊満な父親の胸に顔をうずめて窒息死」「窒息死させられるデカい雄っぱいの秘訣」なんて、週刊誌の見出しのようで馬鹿げた字面が脳内を過る。ア待て死ぬこれ以上は死ぬ。
抱き締めるというより、掻き抱くという表現に近いソレを解くよう、バンバンと屈強な腕を叩くと、かろうじて緩められる力。その隙に顔をあげてプハッと息を吐いた。
『っは、ぁ……どうしたのパパ、凛生さんならアッチに…』
「何で何も言わずに居なくなりやがった」
『エ、…凛生さんにご飯に誘われたから？』
ギロ、と鋭い瞳と怒りの矛先が彼女へ向かう。ゴメーン！！と顔の前で手を合わせ謝る凛生さんと私を訝しげに交互に見ると、それはもう大きなため息を吐き出した。
「言うことは」
『？…ア、凛生さんとパパの時間を奪ってごめんなさい』
「ア゛？」
『エッ』
パパの機嫌が急降下した。凛生さんじゃないなら独りぼっちが嫌だったとか？いやそんな訳ないよな、と頭を捻りながら
そこに凛生さんが傍までやって来て、「Aちゃんの事だよ」と云った。私かぁ。…エ私？
『えっ、と…勝手に居なくなってごめんなさい…？』
これで合ってるのか。不安になって凛生さんの方を見遣ると、笑顔で親指を立てていた。
「ン…もう二度とすんな」
其れだけ言うと、ぎゅうぎゅうと緩く(それでも私では逃げられない力)抱き締めてきたので、ひたすら頭上に「？」を飛ばす。ねぇ凛生さんの方に行かなくていいの？黙ってろ？アうっす。
だが凛生さんの「人前だよ」という鶴の一声で開放された。くびいたかった。
首を擦りながら、手は離してくれないパパを見上げる。にぎにぎと手を握っては、「A」と私を呼んだ。その度に『なぁにパパ』といつもの調子で返してやれば、満足したように鼻を鳴らして、其れをもう一度繰り返す。
(………へんなかお)
これまで向けられた事のない、初めて見た顔。酷く安心しきったような、安堵感が滲み出た表情。
その顔を引き出したのは、紛れもないわたし。それだけで優越感に浸れる自分の能天気さを嘲るように、鼻で笑った。
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狐(プロフ) - 初コメです！失礼します！夢主も伏黒甚爾もめちゃくちゃ可愛すぎませんか！？吐血じゃないですけどゴフッって空気吐くくらい可愛いです！めちゃくちゃ応援します！更新頑張ってください！ (12月30日 3時) (
レス) @page48 id: 17039bfc90 (このIDを非表示/違反報告)
れれ(プロフ) - もうまって大好きです面白いと可愛いの大渋滞です…！！続編いつまでもまってます！ (12月26日 4時) (レス) @page48 id: 9c9eeae16e (このIDを非表示/違反報告)
望奈 - おもろすぎん。 (12月8日 22時) (レス) @page48 id: 8b146cc8f6 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 初コメ失礼します！めっちゃ好きです…！！パパ黒との絡みがてぇてぇ過ぎて吐血するかと思いました()更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (11月30日 20時) (レス) id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
ずんだぁ - 投稿楽しみにしてます！！ (11月26日 20時) (レス) @page48 id: f8f579a222 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イケメンになりたい。
| 作成日時：2021年1月13日 22時
