梵天幹部の雑用係への溺愛がすぎる3【梵天】

９５：出張 ページ1

『京都？』



蘭「そ。怜奈、お土産何がいい〜？」









オフィスのソファーに座っていると両脇に蘭と竜胆がそれぞれ座ってきた。


　

竜胆が京都のお土産やグルメ特集の本を渡してくれて、ペラペラとページを捲る。




『蘭ちゃんたち京都に行くの？旅行？』




竜「仕事だよ、仕事。お土産どんなのがいい？」



　
蘭「蘭ちゃんがいなくて寂しいからって泣くなよ〜？」




揶揄うように笑いながら蘭に頰をつつかれ、むぅっと膨れっ面になる怜奈。




『泣かないよ。





……いーなー、京都。



修学旅行で行ったっきりだなぁ』




本を見ながら羨ましそうに独り言のように呟く怜奈に、蘭が少し考えて口を開く。




蘭「怜奈も一緒に行くか〜？」




蘭の言葉にパッと顔色が明るくなるが、すぐに不可能なことだと思い怜奈が半目になる。





『行けるわけないじゃん』




竜「そうだよ、兄貴。さすがに出張に同行はボスが許さないだろ」




蘭「あっちでモッチーたちと合流するし、安全面は大丈夫だろ〜？」






九「…そうだな。俺からもボスに進言してみる」




『ココくん？！いいの？』



離れた場所にあるデスクで仕事をしながら3人の話を聞いていた九井が口を開く。



まさかの九井の賛同に驚く怜奈。




九「あぁ。ただし、怜奈には仕事として灰谷の監視を頼む」



『監視？』



九「コイツら、出張のたびにいろいろ遊び回ったりトラブル起こして後処理も経費もかなり掛かってるからな。

怜奈が一緒ならそんなに無茶しねぇだろ」




特に京都となると遊び回った際に多額の経費を回そうとしてくる灰谷兄弟に九井はうんざりしていた。







かくして怜奈の初出張が決定した。

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