＊ ページ12
「…………え、やまだも住むの？」
「は？そりゃ住むでしょ」
いやそんな当然だろ何言ってんだみたいな顔されても。
ぽかんって効果音つくぐらい呆然としている。
だって一言もそんなこと言わなかったじゃん。
え、てことはなに？
「……あ、の……」
「伊野尾ちゃん１人引っ越しとかさせないよ。
さすがに男２人でずっとこの部屋に住むのは手狭だし、伊野尾ちゃんの物はまだあの部屋に残ったままだからさ、伊野尾ちゃんが引っ越しを切り出した時、いい機会だなって思ったんだ」
驚いて口開いたまんま、すごいまぬけな顔でやまだを見つめちゃってる。
だってもう、混乱しまくりなんだもん。
そんなおれの両手を、やまだ自身の両手が包み込んでくれる。
あったかいのが、伝わってきた。
「お、れ……だって、やまだ、突然こんなのたくさん持ってくるから、なんか、さっさと出てけって言われてんのかなって……」
「そんなこと俺が言うわけないでしょ？
もうちょっと俺の愛情信じてよね？」
「ッ……だって、やまだが何も言ってくんないから……！！」
「まぁ、ちょっといきなり過ぎたのは俺もごめん。
でも俺、ずっと考えてたんだ。
伊野尾ちゃんとこのまま２人で一緒に暮らせたら最高だろうなって」
やまだが、微笑みながら俺を見つめる。
そんな風に見られたら、そらすことなんか不可能だ。
目は確かにうろついてしまうのに、それでもやまだからはそらせない。
「改めて、伊野尾ちゃ……伊野尾慧さん。
俺と一緒に暮らしてくれませんか？
ずっと……傍にいたいんだ」
それはまるで、プロポーズのような。
「いい、の……？
おれなんかと……」
震える声で、聞く。
「伊野尾ちゃんとがいいんだよ」
ぽん、って頭の上にあったかい手が乗せられる。
堪らなく嬉しくて、もう思わず胸に飛び込んだ。
「おれも……！
おれも、やまだと暮らせてすごく、幸せで……。
だから、おれの引っ越し先決まるまで、なんて、そんなのイヤだった……！
ずっとずっと、このままがいいって思ってたから……。
だからすごい、嬉しい、おれ、やまだと、一緒にいても、いい？」
「うん……ずっと一緒にいよう」
ぎゅうぎゅう、一生懸命抱きつくと、やまだもおれの背中に手を回してくれて。
その言葉が嬉しくて、泣きそうになっちゃう。
しばらくそうしてから、ゆっくりと離れて。
見上げればやまだの手が頬に触れて。
優しく、キスが落とされた。
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りりた(プロフ) - 夏夢さん» 夏夢さん〜！先日はレス遅れて本当にごめんなさい(T0T)夏夢さんのコメントにはいつも励まされてました！ハピエンにできてよかったです(笑)ありがとうございましたヽ(*´▽)ノ♪ (2017年5月17日 13時) (
レス) id: 617a50f5a2 (このIDを非表示/違反報告)
夏夢(プロフ) - 完結おめでとうございます！ラストのハピエン、幸せでよかったぁ。胸を撫で下ろしました(>_<)色々あったことも含めて、完走おめでとうございます！さみしさは、読み返して紛らすことにしまーす( *´艸｀) (2017年5月17日 8時) (レス) id: 71f7ba549b (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - 凛さん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです(*^^*)薮さん独白もかなりの時間をかけて書かせていただいたので、こうして感想いただけて私も感無量です。これからも頑張ります(*´ω｀*) (2017年5月11日 1時) (レス) id: 617a50f5a2 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - ダメです！！薮さん編ダメです！！涙腺崩壊です（ ; ; ） 誰かを好きになって、その人にも愛してもらって…っていうことの素晴らしさを、温かさを感じました。（要するに最高ってこと。）(笑) (2017年5月10日 20時) (レス) id: 45569d84a1 (このIDを非表示/違反報告)
りりた(プロフ) - 全く通知が来てなくて今更のお返事で本当にすみません……！薮ちゃんに嫉妬するなら絶対に勝てない身長かなと思いまして(笑)もうちょっと続けますので、期待せずに宜しくお願いしますm(_ _)m (2017年5月8日 6時) (レス) id: 617a50f5a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りりた
| 作成日時：2017年3月19日 23時
